旅ごはん [ 小川糸 ]
評価:2.5
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■ヒトコト感想
作者がドイツに住んでいるというのは周知の事実として、レアなリトアニアにも詳しく、リトアニアをベースとしたような小説も描いている。そんな作者が各地で食べたおいしい食べ物について語る。この手の食べ物エッセイは作者ではおなじみの展開となっている。中盤には作中で紹介された料理の数々が写真付きで紹介されている。
おいしそうな料理は当然のことながら、ベーシックな日本の弁当についても語られているのが良い。作者の生活様式からすると、日本の伝統的な出汁の料理が好きなのかと思いきや、結構海外の料理も楽しんでいるようだ。かなり過酷な国もあるのだろうが、欧州各地での料理をかなり楽しんでいるのが印象的だ。
■ストーリー
ピンクのスープ、アーティチョークのオムレツ、崎陽軒のシウマイ……。著者が魅了されたリトアニアや、暮らしを営むドイツをはじめとする欧州各地の料理から、身近な日本のお弁当まで、忘れられない味と人々との出会いを綴った、人気作家のおいしいエッセイ。
■感想
日本だけでなくヨーロッパの食事を紹介するエッセイ。特徴的なのは、中盤に本作で紹介された食事が写真付きで掲載されている部分だ。海外の食事はかなりクセのあるイメージだ。リトアニアの黒パンも、見た目はおいしそうではあるのだが、かなりクセのありそうな雰囲気はある。
自分の場合は慣れた食事が好きなので、海外での食事は結構苦労した覚えがある。沖縄の食事でさえ、クセが強いなぁと感じるほどなので、海外で新しいメニューにチャンレジするというのは相当に勇気がいりそうだ。
写真の中でひときわ目を引くのはピンクのスープだ。これが絵にかいたようなピンク色でクリームピンク?というのだろうか。スープではあるが、透けるピンクではない。クリームのピンクだ。この見た目であれば、視覚からは甘いイメージしかない。
これがしっかりとしたスープらしく、味もおいしいらしい。青色は食欲を減衰させるというが、ピンクも負けていないだろう。何か着色料がどっさり入った、見た目だけ子供受けを狙ったような危険なスープにしか見えないが、これが自然の色だということに驚いた。
日本の食べ物についても書かれている。崎陽軒のシウマイ弁当だ。オーソドックスな駅弁であり、昔からある物なので特別感はないのだが…。作者は駅弁となると常にシウマイ弁当を選ぶらしい。自分も何回か食べたことがあるのだが、シウマイ弁当がそこまでおいしいと思ったことはない。
安定したおいしさはあるのだが、どうしても他の目新しいとがった駅弁の方が気になってしまう。冷めてもおいしいシウマイ。なぜか、から揚げの主張が強く、アンズの立ち位置が微妙な部分についても触れられている。
久しぶりにシウマイ弁当を食べてみようと思った。