サブスタンス【Blu-ray】 [ デミ・ムーア ]
評価:3
■ヒトコト感想
かつての人気女優も年をとればそれなりになる。年齢と共に仕事を失い始めた50歳の元人気女優のエリザベス。デミ・ムーアが演じているのだが、そのままデミムーア自身の境遇を描いているような気がしてきた。若さと美しさを求めるあまり、違法薬物に手をだしてしまう。この違法薬物がポイントだ。定番なのは自分が若返るパターンなのだが、本作では若い自分の分身ができるというパターンだ。
若い自分をスーと名付け、一週間ごとにそれぞれが入れ替わる。スーの完璧具合がすばらしい。これはCG無しの生身なのだろうか?そして、後半でグズグズに崩れていくエリザベスの姿もまたすさまじい。人間ではない者の姿になるのは悲しみしかない。
■ストーリー
50歳の誕生日を迎えた元人気女優のエリザベスは、容姿の衰えからレギュラー番組をクビになり、ある再生医療“サブスタンス”に手を出す。注射するやいなや、エリザベスの背を破って現れたのは彼女の“より完璧な自分”である<スー>。若さと美貌に加え、エリザベスの経験を持つスーはたちまちスターダムを駆け上がっていく。一つの精神をシェアするふたりは【一週間ごとに入れ替わらなければならない】のだが、スーは次第にルールを破り始め―。
■感想
世の中に当たり前にある価値として、女性は若さや美しさに価値があるというのは否定しない。老いたエリザベスが、年齢を理由に仕事を失っていく。ただ、それは視聴者が求めているものを提供するという観点からすると間違いではない。
違法薬物のサブスタンスを手に入れ、若い自分を手に入れる。完璧な美しさと若さを兼ね備えたスーの身体には、エリザベスの経験と知識が加わり完璧な女性となる。ただ唯一の難点は、スーとエリザベスは7日で片方が活動を停止し、もう片方が動けるという状態になる。この制約条件がその後の問題となる。
若くて美しいスーは、人気者となり周りからちやほやされる。そして、ビッグチャンスが巡ってくる。一方でエリザベスに戻ると、ボロボロのおばさんがそこにいるだけ。実体は同じ人物だとしてもエリザベスの時とスーの時では別人のような感覚となり、エリザベスは激しくスーに嫉妬することになる。
スーはエリザベスの過去の栄光の看板を見えないように処分する。一方でエリザベスはスーの巨大な看板を見ることが苦しくなる。エリザベスは同年代の男とデートするチャンスがあるが、スーと自分を比較してしまい、何度も化粧をやり直す場面は強烈だ。
スーでいる時間を長くしようとルールを破る。するとエリザベスに大きな影響がでてくる。ボロボロになるエリザベスは後には引けなくなる。そして、片割れがいなくなったスーの身体も次第にボロボロになっていく。若く美しいはずのスーの歯が抜けていき、爪がはがれていく場面は強烈だ。
さらに、次の段階へとすすんだ際の化け物じみた姿は強烈なインパクトがある。恐ろしいのはスーのその後を当たり前のようにテレビの生放送として登場する場面を描いているということだ。スーの執念がすさまじい。
特殊メイクも含め、強烈なインパクトのある作品だ。