リバウンド


 2025.12.22     実際の選手とそっくりな俳優を選んでいる【リバウンド】


                     

評価:3

■ヒトコト感想
かつての名門校が今は落ちぶれて廃部の危機に陥っている。そんな釜山中央高校バスケ部の物語だ。基本は新任コーチがメンバーを集めて勝ち上がるという定番パターンではあるのだが、強烈なのはすべてが実話にもとづいているということだ。寄せ集め部員たちでありギリギリの部員数で高校バスケの最強高校に挑む。

まさに漫画のような展開だ。特にラストの流れはすばらしい。人数がギリギリなので、ひとりでも退場者が出ると補充できない。そんな状態で戦い抜いたということがすさまじい。エンディングでは、実際のバスケ部員の映像が登場してくるのだが、俳優がかなり寄せているというのがわかる。そっくりの人物たちが実際にプロのバスケ選手になっていることが強烈だ。

■ストーリー
バスケットボール選手出身で公益勤務中のカン・ヤンヒョンは突然、かつては全国優勝したこともあるが部員が減少し廃部の危機に瀕した母校の釜山中央高校バスケットボール部の新任コーチに抜擢される。指導者としての経験はなかったが、部の再建のために部員を集め始めるヤンヒョン。そして、寄せ集め部員を引き連れ初試合に挑むことになるが、対戦相手はなんと高校バスケットボール界の最強校だった。チームワークは崩れ、結果は惨敗。学校側はバスケットボール部解体まで議論しはじめ、部員もバラバラになってしまうのだが...。

■感想
廃部寸前のバスケ部が新任コーチが就任したことで生まれ変わる。これがフィクションであれば、わかりやすすぎる展開で、ありきたりな物語でしかない。ただ、これがすべて実話だったとしたら…。実話ベースという前振りがあるので、見ることができる。

フィクションであれば、ありきたりすぎて面白くない。それほど、できすぎた展開の数々だ。能力はあるが、その力を発揮できない様々な問題のある生徒を集めて強いバスケ部を作る。熱血コーチという感じではないが、熱量があるのはわかる。

寄せ集め部員だけで高校バスケの決勝に行ってしまうのがすさまじい。そして、部員数が少ないので交代要員がいないことが足かせとなる。足首を痛めた部員や、ひたすら努力で3ポイントを決める生徒など、まさにスラムダンクの世界だ。

決勝で2人が退場したために、3人だけしかいない状態で5人いた時よりも点差を縮めたというのはすさまじい。この熱い展開がすべて事実に基づいているからこそ映画化されたのだろう。実話を元にという前振りがなければ、ただのできすぎた物語でしかない。

エンディングで実際の部員と俳優が並んで表示されている。これが驚くほどそっくりだ。似た俳優を選んだとしても…。特にコーチや顧問の教師がそっくりだ。その後の生徒たちが、みなプロのバスケ選手になっており成功していることを考えると、かなり良い人材をコーチが選んでいたということなのだろう。

足首を怪我していた生徒は、結局はプロになれていない。これこそが本当のリアルだ。スラムダンク的な展開があり、バスケファンに刺さることは間違いない。

実話ということがすべてだ。



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