リアリティ


 2025.12.15    実際の録音音声シナリオ化【リアリティ】


                     
リアリティ [ シドニー・スウィーニー ]
評価:3

■ヒトコト感想
冒頭、実際に録音された音声を元にシナリオが作られたと注釈がある。トランプ大統領が大統領になれたのは、ロシアのハッカーの介入ということがメディアにリークされた。リアリティ・ウィナーによる情報漏洩ということで、リアリティが逮捕されるまでがリアルに描かれている。タイトルのリアリティというのは、リアルという意味でのタイトルかと思ったが、純粋に容疑者の名前だったのだ。

情報漏洩としては史上最長の刑期が宣告され懲役5年となったらしい。まさか、リアリティ自身もそんな大それた事件になるとは思ってなかったらしい。序盤では観衆はまだリアリティが何をしでかしたのかはわからない状態で見ることになる。もったいぶった割には、衝撃度が小さいというのは確かだ。

■ストーリー
彼女はなぜ、<国家の反逆者>となったのか――2017年、アメリカ。リアリティ・ウィナーが買い物から帰宅すると、見知らぬ2人の男性に声をかけられる。笑顔を向け自らFBI捜査官だと名乗る彼らは、ある事件に関する捜査を行っていると告げる。「引っ越してどのくらい?」「ペットはいる?」…。気さくで穏やかな口調のまま何気ない質問を繰り返す彼らだったが、会話は徐々にある衝撃の真相へと切り込んでいく…。

■感想
実話を元にしており、その場でFBIが録音した音声がそのままシナリオ化されているということに驚いた。何気ない日常を過ごしており、25歳の普通の女性であるリアリティの前に、突然FBIの捜査官がやってきて話を聞かせてくれとやってくる。

この時点では、リアリティは何の心当たりもないようなそぶりをしている。が、次々とFBIの捜査官が集まってくる中で、何か大ごとが起きているということがわかる。しまいには、あの事件でよく見る黄色いテープが家の周りに貼られるまでになっている。リアリティと捜査官の会話の中で、リアリティがどんな人物かだんだんとわかってくる。

NSAで派遣社員として働いており、国家機密に触れることができていたとわかる。ペルシャ語の翻訳業務ができたりと、派遣社員とはいえかなりの機密レベルに触れることができるのだろう。FBI捜査官とリアリティの会話の中で、途中からリアリティは情報漏洩の調査だと気づいている。

それは明らかだ。WEBページをただプリントアウトして読んで、すぐに償却ボックスに入れたと語る。だんだんと話していることが変わっていくのと、飼い犬や飼い猫の話題に脱線するのが妙にリアルだ。

リアリティを追い詰めていくFBI。最終的には情報漏洩の罪だとリアリティ自身も認めており、意図的に政府に対する怒りがあり漏洩したと認めている。かなり大それたことだとは思うが、まさかこんな大ごとになるとはリアリティ自身も思っていなかったのだろう。

リアリティ自身も知らない、まったく心当たりのないことで逮捕されたのかと思ったのだが…。トランプがロシアのハッカーのお陰で大統領になれたというニュースは自分でも知っていたので、本作を見るとそれが真実味があるように感じられた。

序盤の何かがありそうだと思わせる雰囲気はすさまじい。



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