パディントン 消えた黄金郷の秘密 ムービーストーリーブック [ マイケル・ボンド ]
評価:3
■ヒトコト感想
パディントンの故郷がペルーということにまず驚いた。老クマであるルーシーおばさんが行方不明となり、探すためにパディントンがペルーのジャングルに入り込む。パディントンと一緒に生活しているいつものブラウン一家もなぜかパディントンと共にジャングルを旅することになる。案内人であるハンターさんと共にパディントンはジャングルを旅するのだが…。
どこかインディージョーンズ風でもあり、謎解きの要素もあるような雰囲気すらある。ハンターの目的は黄金郷を探しだすことにある。黄金郷というからには、金銀財宝が隠された場所のようなイメージなのだが…。パディントンがそのヒントをもっていることがラストのオチにつながるということなのだろう。
■ストーリー
ロンドンでブラウン一家と平和に暮らしていたパディントンのもとに、故郷から1通の手紙が届く。差出人は老グマホームの院長で、そこで暮らすパディントンの育ての親のルーシーおばさんが、パディントンを恋しがって元気がないというのだ。パディントンとブラウン一家は休暇をとってペルーへ行くが、ルーシーおばさんは割れた眼鏡と大切にしていた腕輪を残して失踪していた。手掛かりは、彼女の部屋に残された地図。なんと、その場所こそが、消えた伝説の黄金郷への入り口だった──。
■感想
パディントンのおばんさんであるルーシーおばさんが冒険に出たまま行方不明となっていた。心配したパディントンはペルーに向かうことになる。基本はイギリスにブラウン一家と生活しているパディントンだが、実はペルーのジャングル出身ということに驚いた。
日本のクマは山奥で生活しているというイメージなのだが、ジャングルにいるというのはイメージがない。当たり前のように人間と会話しているだとか、そのあたりをまじめに問い詰めてはいけない部分なのだろう。
ブラウン一家とパディントンとハンターでルーシーおばさんを探しにペルーのジャングルに向かうのだが…。ハンターの目的は別にあった。実はパディントンが黄金郷へ向かうための手がかりを持っており、ハンターはそれを利用して黄金郷へたどり着き、宝物を独り占めしようと考えていた。
このハンターとパディントンのふたりの冒険が強烈なインパクトがある。ハンターの先祖が代々探し続けてきた黄金郷。それを手に入れるために必死になるのは当然のことだろう。
ハンターの熱量とは別にパディントンはずいぶんとのんきな動きをしている。パディントンが手掛かりを持っている黄金郷への道は、実は大きなオチがまっていた。黄金郷という響きはパディントンにとっての仲間たちとの生活というオチとなっている。
そこにはルーシーおばさんもおり、多くの仲間たちが幸せに生活していた。好物のマーマレードの元であるオレンジが多数なっており、マーマレードを作り放題となる。ハンターが長年追い求め続けた宝とは別物だが、パディントンにとってはまぎれもなく宝だということなのだろう。
パディントンの暢気さが際立つ物語だ。