王様のためのホログラム


 2026.8.11    文化の違いに困惑する男【王様のためのホログラム】


                     
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評価:3

■ヒトコト感想
アメリカのビジネスマンがサウジアラビアの王族にホログラム会議システムを売り込む物語だ。タイトルのホログラムは最後の最後にプレゼンの場面で登場してくるだけ。基本はサウジアラビアの文化の違いに戸惑うアメリカ人という図式が続いていく。ITの変化に乗り遅れた中年のアランが、四苦八苦し上司にあおられながら、サウジの王様に対してプレゼンをしようとやっきになる。

まず中東のというか、外国の文化に戸惑い、中々担当者に会うことができないという洗礼がある。よく、日本のビジネスマンが海外で苦労する、時間にルーズなパターンの極端な形なのかもしれない。ラストでは成功しているような雰囲気で物語が終わっているので良いのだが…。異文化経験物語と言えるだろう。

■ストーリー
立派な車もステキな家も美しい妻も、煙のように消えてしまった。すべてを失くした男の名はアラン。大手自転車メーカーの取締役だったが、業績悪化の責任を問われ解任されたのだ。愛する娘の養育費を払うためにIT業界に転職し、一発逆転をかけて地球の裏側、はるばるサウジアラビアの国王に最先端の映像装置<3Dホログラム>を売りに行く。

ところが砂漠に到着すると、オフィスはただのボロテントでエアコンも壊れ、Wi-Fiもつながらなければランチを食べる店さえない。抗議したくても担当者はいつも不在(居留守かも?)、プレゼン相手の国王がいつ現れるのかもわからない。上司からはプレッシャーをかけられ、ついには体も悲鳴をあげる。追いつめられたアランを助けてくれたのは、予想もしない人物だった・・・。

■感想
最新のITシステムを売り込みたいのだが、国王と面会ができない。インフラも未整備で、チームは建物の外に作られたテントでプレゼンの準備をすることになる。当然ながら不満ばかり。それを訴える相手も、不在ばかり。

まさに海外の文化の違いに混乱するアメリカのエリートビジネスマンというような形だ。仕事がまったくすすまず、上司からはせっつくような電話ばかりくる。サウジの国王と一度会話をしたことがある、ただそれだけを頼りにされて上司からアランは期待されている状態だ。

途中で様々な出会いがある。現地ドライバーのユーセフは適当な性格で、浮気相手の夫から命を狙われるという非常にハードな状況にある。そのため、毎回車を乗る前に細工されていないかを確認している。同じ車に同乗させられるアランとしたらたまったものではないのだが…。

アランの背中の腫瘍の切除の手術をしてくれるのは、サウジ人の女性医師のザハラ。中々会えなかった担当者も、実はビル内部にいて、受付の新人が勘違いしていただけだった。リクエストをすると、すべてが瞬く間に実行されたことに驚くアランとチームメンバーたち。

文化の違いをどのように受け入れるのか。ラストでは国王に対してのプレゼンを行い大成功する。それでもアランは何か心の中に隙間ができている。サウジで様々な経験をすることで、自分に何が必要なのかを再認識することになる。

向いていない仕事に必死になるよりも、今の自分を見つめる必要がある。これからの生き方をどうするのか。異国の地で過酷な経験をしたからこそ、生まれてくる感情もある。サウジで高級マンションを売りに出そうとしているのだが、明らかに工事が途中で止まり、担当者が困惑しているのも、さもありなんだ。

ラストのホログラムでの会議シーンはすさまじいインパクトがある。



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