2025.5.5 黒人少年収容施設の闇【ニッケル・ボーイズ】

amazonプライム
評価:3
■ヒトコト感想
黒人差別が当たり前に存在した時代、黒人の少年たちが集められた施設で起きた出来事。実話を元にしているのだろう。ニッケル・アカデミーの腐敗と管理者たちの横暴がこれでもかと描かれている。衝撃的なのは、のちにニッケルアカデミーの跡地で行方不明となっていた黒人少年たちの骨が見つかるという部分だ。
人知れずニッケルアカデミー内部で黒人少年たちは殺されていた。本作の主人公であるエルウッドとターナーは知恵を使い生き抜いていく。ニッケルアカデミーの腐敗を告発するために検査にやってきた検査官に対して訴えようとする。このあたりの緊迫感がすさまじい。一歩間違えると、エルウッドも行方不明扱いにされ殺されていたのだろう。
■ストーリー
「ニッケル・ボーイズ」は少年更生施設に収容された2人の黒人少年の物語。2人の深い友情が変化をもたらし、希望を呼び起こす。
■感想
エルウッドは偶然ヒッチハイクした車が強盗の車だったことから共犯を疑われ、ニッケルアカデミーに収容されることになる。黒人少年たちを更生させるための施設なのだが…。教師たちの横暴がすさまじい。何か気に入らないことがあると、すぐに独房に入れられてしまう。
粗末な食事と奴隷のような生活。エルウッド視点やターナー視点で物語は描かれていく。悪の黒人たちとは違う、無実の罪で収容されているエルウッドはどこか浮いたような雰囲気があるのは間違いない。
黒人少年のボクサーに対しては3ラウンドでダウンしろと命令する教師。賭けの対象になっているので、大穴を狙うために八百長を強制する。ボクサーの少年も教師の力をわかっているため、負けようとするのだが…。
ラウンド数を間違えてしまい、判定となり勝利してしまう。この時の黒人少年の必死な言い訳は、それほど教師の復讐が恐ろしいということなのだろう。エルウッドたちはすべてを理解しており、どうにかしてニッケルアカデミーの状況を外部に知らしめようとするのだが…。
国の監査がアカデミーに入る。その時だけ、生徒たちは清潔な白いシャツを着せられ、食事は豪華となりデザートにアイスまでふるまわれる。生徒たちは歓喜するのだが…。エルウッドはアカデミーの実情を告発するために監査員に近づく隙を狙うのだが…。
非常にリスキーな行動だ。現代のパートでニッケルアカデミーの跡地に多数の人の骨が埋められていたのが発見された。それはアカデミーから脱走したと思われた黒人の少年たちだった。かなり衝撃的な真実が明らかとなる。
今ももしかしたら、どこかで同じような施設があるのかもしれない。
おしらせ
感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp