ナイトメア・アリー


 2026.5.7    練りこまれたストーリーだ【ナイトメア・アリー】


                     
ナイトメア・アリー ブルーレイ+DVDセット【Blu-ray】 [ トニ・コレット ]
評価:3

■ヒトコト感想
1930年代のアメリカを舞台に、流れ者であるスタンが見世物小屋にたどり着き、そこで読唇術のトリックを学び、成功していく物語だ。序盤はスタンの師匠的な立場のアル中のピートに読唇術のテクニックを学ぶ。頭角を現したスタンは精神科医のリリスと共に大富豪に対して霊能者としての能力をアピールし大金を稼ごうと考えているのだが…。

序盤のスタンは、霊能者としてのショーで相手が本気にし始めると、トリックを明かして、相手の誤解を解いている。スタンの妻であるモリーもその方針ではあるのだが…。大富豪のエズラに対しては最初から偽霊能者であればただでは済まない雰囲気なので、最後まで霊能者としてエズラをだまし続けるしかない。最後にスタンが痛い目を見るのは、もはや規定路線だ。

■ストーリー
鬼才ギレルモ・デル・トロ監督によるサスペンスに満ちたサイコスリラー。1940年代のニューヨークで、人を操るカーニバル出身の男(ブラッドリー・クーパー)が、同じく人の心を操る心理学博士(ケイト・ブランシェット)と手を組み、富裕層から金を騙し取る。原作はウィリアム・リンゼイ・グレシャムの小説。デル・トロ監督とキム・モーガンが共同脚本を務める。

■感想
序盤のスタンは流れ者として見世物小屋の下働きをしている。ここで獣人の秘密を知る。ただの人を薬物付けにして獣人として見世物にする。アル中のピートから読唇術のテクニックを学び、スタン自身がたくみな話術で他者を煙にまくすべを覚える。

見世物小屋を警察が査察する際には、警察の素性をテクニックで暴き、警察を追い返している。相手を観察し、さもありそうなことを警察に伝える。観察眼と、相手の仕草により秘密を暴くまでの手順が非常に鮮やかだ。

スタンがテクニックを使ってショーを開催する。スタンが目隠しした状態で、相手が何を持っているのかを当てる。それは助手のモリーが話す言葉の中に暗号が隠されているだけ。それを見抜いた精神科医のリリスにインチキだと暴露されそうになるのだが…。

スタンが機転を利かせてピンチを脱している。ここからリリスとスタンはコンビとなり、大富豪をだまして大金を手に入れようと考える。ただ、手を出した大富豪のエズラは危険な相手だった。。。

大規模な仕掛けでエズラを騙すことに成功したはずだったのだが…。スタンはすべてを捨てて逃げ出さざるお得なくなる。因果応報というべきだろう。それまでの伏線があり、かならずスタンは痛い目をみるだろうことは想像できた。エズラに殺される可能性もあると考えていたのだが…。

見事にスタンは逃げ切ってはいるが、ボロボロとなり最後には見世物小屋にたどり着くのが秀逸だ。序盤でスタンが世話をしていた獣人。スタンが今度はその獣人になるのが皮肉に満ちている。

練りこまれたストーリーの物語だ。



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