ナイトフラワー


 2026.7.19    子供が無理をしているのを見るのは辛い【ナイトフラワー】


                     
映画「ナイトフラワー」オリジナル・サウンドトラック [ 小林洋平 ]
評価:3

■ヒトコト感想
シングルマザーの物語。昼夜問わず働き続けて二人の子供を必死に育てる夏希。子供に不自由をかけている現実に苦しみ、ドラッグの売人となる。同じく孤独な格闘家の多摩恵と知り合いとなるのだが…。見ていて非常に苦しくなる物語だ。特に夏希の娘が無料のバイオリン教室だと嘘をついて通っていたこと。実は商店街の路上でバイオリンを演奏して月謝を稼いでいた衝撃。夏希と多摩恵が苦労して買い与えた中古のバイオリンが同級生によって弦を切られてしまう。

ものすごく心が痛くなる。子供が無理をしているのを見るのは辛い。夏希や多摩恵の現実は自己責任のような気もするのだが…。多摩恵がデリヘルでバイトをしているのが妙にリアルだ。

■ストーリー
借金取りに追われ、二人の子供を抱えて東京へ逃げてきた夏希は、昼夜を問わず必死に働きながらも、明日食べるものにさえ困る生活を送っていた。ある日、夜の街で偶然ドラッグの密売現場に遭遇し、子供たちのために自らもドラッグの売人になることを決意する。そんな夏希の前に現れたのは、孤独を抱える格闘家・多摩恵。夜の街のルールを何も知らない夏希を見かね、「守ってやるよ」とボディーガード役を買って出る。タッグを組み、夜の街でドラッグを売り捌いていく二人。ところがある女子大生の死をきっかけに、二人の運命は思わぬ方向へ狂い出す--。

■感想
序盤は夏希と多摩恵の現状が語られている。夏希は複数の仕事をしながら二人の子供を育てるシングルマザーだ。下の息子は保育園で問題児扱いとなっているようだ。娘は優秀なようだが、給食をたくさん食べるということで貧乏だからとイジメにあっている。

子供に不自由を与えている現実に夏希は耐えられなくなっているような感がある。多摩恵は格闘家としてのトレーニングをしながら、デリヘルでバイトをしている。ひょんなことから夏希と多摩恵はドラッグの売人としての活動をすることになる。

危険な仕事だ。リスクがあるが、一時的な仕事という約束を破り、金を手に入れるために必死にドラッグを売りさばく二人。ここで、医者の娘がふたりの客となるのだが…。親との関係が悪いその女子大生はドラッグにはまり、最終的には警察に追われて事故死してしまう。

このことが二人に大きな影響を与える。基本は二人に直接的な被害がある場面では、ある意味、自業自得でしかない。二人に問題があり、貧乏であってもまっとうな暮らしをしている人はいくらでも存在するからだ。

悲しいのは子供が被害に遭う場面だ。特にラストでは娘がドラッグにはまり事故死した母親が、探偵を使い夏希を調べ、夏希の娘に行き着くことになる。パッと見は幸せな夏希に恨みをいだくのは当然だろう。この母親の鬼気迫る表情と、夏希の娘を目の前にしてなんともいえない複雑な表情が印象的だ。

結末としてはある意味ハッピーエンドなのだろう。それなりの制裁を受けるが死ぬことはない。夏希と多摩恵は痛い目を見たが、仲良く友達として生活していくのだろう。

非常に心が痛くなる場面が多々ある。



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