ニードフル・シングス 上 


 2026.2.10      田舎町の人間関係を崩壊させる男 【ニードフル・シングス 上】


                     
ニ-ドフル・シングス 上/文藝春秋/スティ-ヴン・キング(文庫)
評価:3
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■ヒトコト感想
ある田舎町キャッスルロックにニードフル・シングスという店が開店する。店主のゴーントは、キャッスルロックの人々が好む骨とう品や品々を用意していた。一見、ただの骨とう品店のように見えてはいるが、中身は貴重な品々がそろっている。それでいて、その骨とう品には値段がついていない。ゴーントと客の交渉で値段が決まる。

貴重な品が格安の値段で手に入ると大喜びする町の人々だったのだが…。ゴーントが気のいい中年男性のような描かれ方をしているのだが、裏で信じられないほどの腹黒さを見せている。ゴーントがなぜそこまで町人たちの人間関係に事情通なのかはおいておくとして、、、。ひそかにゴーントが町の人々の関係性を崩壊させようとしている物語だ。

■ストーリー
欲しい品が必ず手に入る謎の骨董屋。実現した夢の代償に客が支払うものは……憎悪の黒い炎に破滅する田舎町を描き尽くした恐怖の大作

■感想
田舎町にやってきた謎の骨とう品屋。たちまち町中の人々の話題となるのだが…。田舎町独特の、すべての人々がお互いの状況を理解している状態となっている。ニードフル・シングスにいち早く来店したのは誰なのか。そして、店主であるゴーントはどんな人物で、誰がゴーントと仲良くなっているのか。

ゴーントの接客は独特だ。相手がほしいものを見極めて、そして、相手の言い値でその物品を売る。かなり良心的な店主のようではあるのだが…。金を払うよりも高い代償が待っていた…。

俗にいう、直接的には無関係な人にいたずらをさせて、町の人々の人間関係を崩壊させるパターンだ。価値のあるベースボールカードを手に入れたい少年は、信じられないほど安い金額でサイン入りのカードを手に入れるのだが…。

その代償として、ある人物の家にいたずらをすることが必要だった。少年からしたら、ほぼ知らない人の家のシーツに泥を付けることになるのだが…。そのことが、別の人々の人間関係を混沌とすることになる。精神的に異常をきたしていたものを追い込むようないたずらもある。

ニードフル・シングスのたくらみに怪しさを感じ始めた人物もいる。それは、町の人々から選挙で選ばれた保安官のアーロンだった。横暴な町の権力者や、常にバチバチな関係を続けているふたりの中年女性たちなど、アーロンが気にする関係性が描かれている。

個別には何の罪悪感もないが、自分のやったちょっとしたいたずらが原因として、大きな出来事となる。最終的には殺し合いにまで発展しており、その凄惨な殺害現場を見たアーロンが何かしら気づくことになる。

下巻にかけてゴーントのたくらみが明らかになるのだろう。



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