映画『夏目アラタの結婚』 [ 堤幸彦 ]
評価:3
■ヒトコト感想
死刑囚と獄中結婚する夏目アラタと、死刑を待つだけの女品川真珠の物語だ。序盤の真珠は明らかにサイコパスな雰囲気をだしている。ひょんなことから真珠と面会することになり、そのまま結婚しようと言ってしまう。真珠が本当に連続殺人犯なのかが物語のポイントだ。アラタと結婚することになった途端に真実を話し始める真珠。まだ見つかっていない死体の情報や高い知能を示す真珠に取り込まれる危険性のあるアラタ。
ホラーミステリーかと思いきや、意外なほどコメディ風に感じてしまった。時折、エキセントリックに叫びだす真珠の姿は妙に人をイライラさせる何かがある。二転三転する真実。真珠の真の思いはわからない。どこまでが嘘でどこからが本当かわからなくなる物語だ。
■ストーリー
元ヤンで児童相談員の夏目アラタが切り出した、死刑囚への“プロポーズ”。その目的は、“品川ピエロ”の異名をもつ死刑囚、真珠に好かれ、消えた遺体を探し出すことだった。毎日1日20分の駆け引きに翻弄されるアラタは、やがて真珠の「ボク、誰も殺してないんだ。」という言葉に耳を疑う。プロポースからはじまった、予想を超える展開。日本中を震撼させる2人の結婚は、生死を揺るがす<真相ゲーム>の序章にすぎなかった…。
■感想
真珠に殺されたと思わしき男の首が行方不明となっている。男の息子に頼まれたアラタは首を探すために真珠に面会をするのだが…。死刑囚と獄中結婚するというのはたまにニュースで聞くが、それは死刑囚と情報のやりとりをするだとか、死刑に反対する人が行う行動かと思っていた。
本作では軽い気持ちで情報を得ようと動いたアラタが、いつの間にか真珠に惹かれていく?物語だ。そもそも品川ピエロという連続殺人犯は、太って不細工だとい報道があったのだが…。面会室に来た真珠は美しい女性だった。
それまで黙秘を貫いていた真珠が急に真実を話し始める。アラタとの結婚を機に変わったということなのか。実は自分は誰も殺していない。すべては父親が殺し、自分は死体を遺棄しただけだ。となると死刑の判決も変わってくる。
アラタと真珠の弁護士は協力して真実を見つけ出そうとする。真珠のエキセントリック具合がすさまじい。アラタへの異常なまでの執着もそうだが、裁判中に突然大声をだしたり、声高に演説したりと、すさまじいインパクトがある。真珠は明らかに異質だ。
ラストは衝撃的な真実が明らかとなる。実は真珠の出自に関わることや、年齢にかかわる秘密が明らかとなる。裁判制度の穴をつき、アラタが真珠を連れ出す場面が物語のピークかもしれない。その後に判明する真実は強烈ではあるが…。結局そうなのか、という感想しかない。
アラタは当初の目的から大きく外れて真珠に惹かれていく。確かに見た目は美しいのだが、笑うと黄色くて汚い歯が見えるので、その瞬間に覚めてしまうというのはある。真珠のキャラはすさまじいインパクトがある。
マンガ原作らしい展開だ。