無限の住人 [Blu-ray]
評価:3
■ヒトコト感想
かなり昔の漫画の実写版。不死身の主人公が大暴れする物語であり、コンパクトにストーリーがまとめられている。この作品の魅力は間違いなく登場キャラクターたちだろう。主人公の万次は不死身の身体を手に入れている。逸刀流の天津は魅力的なカリスマ性がある。尸良の鬼畜具合や、乙橘の剣技などのすばらしさが印象的だ。漫画的なキャラクターではあるが面白い。
不死身の万次が主人公なので、主人公が斬られまくるのも特徴かもしれない。大人数を相手に大立ち回りをする。そこには、どれだけ斬られようとも死なない強さがある。ストーリーは駆け足ではあるが、漫画の面白い部分がぎゅっと凝縮されているような感じだ。
■ストーリー
三池崇史監督が木村拓哉主演で沙村広明の人気コミックを実写映画化。永遠の命を与えられた伝説の人斬り・万次。親を殺された少女・凜に仇討ちの助っ人を頼まれた万次は、凜の用心棒となり最強の剣客集団・逸刀流統主の天津影久に戦いを挑む。
■感想
漫画は次々と登場してくる個性的なキャラたちの魅力で面白さが強調されていた。この個性的なキャラを演じる俳優たちも豪華で、ひとりひとりが映画の主演をはれるような配役となっている。最初に登場する逸刀流の黒井にしても豪華な俳優がちょい役として登場している。
漫画としてポイントとなる天津はもちろんのこと、尸良も良い味をだしている。コミックスではかなりの巻数をかけて描いていたエピソードが、実写になるとかなり凝縮されている。その分、中身の濃いストーリーという印象となる。
エピソードはものすごいハイスピードで進んでいく。乙橘が登場したかと思うとすぐに万次と対決し、その後、万次が見逃されてる。実は漫画原作では天津よりも強いという描かれ方をしていたのだが、実写版では細かな幼少期のエピソードははしょられている。
凶が登場して万次との闘いが描かれているのだが、その後の尸良との対決は描かれていない。エピソードのつまみ具合でいうと、万次に関わる部分以外はかなり大胆に切られている感じだ。ただ、それをしたからこそ、この時間でラストまで描かれているという感じだ。
大量のザコキャラとの対決が描かれているのも特徴的かもしれない。万次と天津と大量の公儀の兵士たち。万次は不死身なので、体をどれだけ斬られようがひたすら戦い続けるのはわかる。天津は特殊な武器を使いながら戦い続けるのだが、さすがに無理があるのだろう。
ボロボロになりながらひたすら戦い続ける万次という絵面は想像できた。そこに乙橘が参戦したりと、混沌としてくる流れがあるのは間違いない。原作を読んでいるので、すんなり入り込めたのだが、原作未読の人がどう感じるかは微妙だ。
原作を知っていれば楽しめるのは間違いない。