マッシブ・タレント


 2025.3.6    ニコラス・ケイジの自虐が良い【マッシブ・タレント】


                     
マッシブ・タレント【Blu-ray】 [ トム・ゴーミカン ]
評価:3

■ヒトコト感想
まるでニコラス・ケイジの実情をそのまま描いているような作品だ。一時期のニコラスケイジは落ちぶれて借金まみれという報道があった。本作の主役であり落ちぶれたハリウッドスターのニック・ケイジはまさにそのままだ。妻とは別れ娘には愛想をつかされた男。過去の栄光を取り戻すために、必死に頑張ろうとするのだが…。

落ちぶれても元スターということで変な仕事はしたくない。スペインの大富豪の誕生日パーティに参加し、復活しようと考えているのだが…。本心なのか演技なのかわからない展開が良い。まさに過去の大スターであるニコラス・ケイジが、落ちぶれた今では、なんでもやるという気概を感じられる。コメディの要素がありつつの物語だ。

■ストーリー
ハリウッドスター、ニック・ケイジは悩んでいた。多額の借金を抱え、心から望んでいた役は得られず、妻とは別れ、娘からは愛想をつかされていた。「かつて栄華を極めた俺の人生はもう取り戻せないのか――。」悲観する彼の下に、スペインの大富豪の誕生日パーティーに参加するだけで100万ドルが得られる高額のオファーが舞い込む。借金返済のため渋々受け入れ、スペインへ飛んだニックを、彼の熱狂的なファンだという大富豪ハビが待ち受けていた。

最初は乗り気ではなかったニックだが、映画の趣味が合うハビと意気投合し、友情を深めていく。ところがある日、CIAのエージェントがニックに接近する。ハビの正体は国際的な犯罪組織の首領で、彼の動向をスパイしてほしいというのだ。ハビとの友情をとるか、それとも国家のために働くのか。ニック・ケイジの俳優人生を懸けた一世一代の大仕事(ミッション)の幕が上がる。

■感想
もはや過去の人というイメージであるニコラス・ケイジ。実際に報道などで借金問題や離婚の話などは耳にしていた。確かに最近は有名作品ではまったく名前を聞かなくなった。もはや終わった俳優というイメージがあったのだが、本作で復活?するのだろうか。

主役のニック・ケイジはまさにニコラス・ケイジの状況そのままなのだろう。過去には大ヒット作の主演としてバリバリ稼ぎ、世界中にファンがいた存在。落ちぶれたとはいえ、昔を知る人にとっては大スターなことにはかわりない。

元大スターではあるだけに変な仕事はしたくない。このあたり変なプライドがある。そして、大富豪の誕生日パーティーも本意の仕事ではないのだろうが…。ギャラが良いので参加することに…。そこで大富豪のハビとの友情が作り上げられる。

実は大富豪のハビが犯罪組織のボスで、ケイジはCIAのスパイとして調査をすることになり…。なんだかんだありながら、現実のニコラス・ケイジが落ちぶれて、そこから成り上るために必死に頑張ろうとする姿が描かれている。

ラストは激しいアクションで昔を思い出すようにニコラス・ケイジが活躍する。本作を楽しむ前提となるのはニコラス・ケイジの過去の栄光を知っており、なおかつ今の不遇の状況を理解できている人は楽しめるだろう。過去の大スターが自虐的に自分を演じている。

ハビがニコラス・ケイジのファンだったからと、家の地下にニコラスケイジミュージアムのようなものを作っているのが面白すぎる。強烈なインパクトはないのだが、ニコラスケイジの過去を知る人は面白く感じるだろう。

自虐がすさまじい。



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