国家が破産する日 [ キム・ヘス ]
評価:3
■ヒトコト感想
1997年の韓国の財政破綻しかけた状況を描いた作品。リアルタイムに当時の状況を見ているはずだが特に印象にない。経済成長真っただ中の韓国では銀行が自由に金を貸しており、借りる側も大した計画なく借りていた状況だったようだ。イケイケの時代はいずれ終わりを迎える。日本におけるバブル崩壊に近いのだろう。
韓国の国庫では外貨準備金がなくなり、外資が次々と韓国から撤退していく。このまま行くと、韓国のウォンが紙くずになる可能性がある。それを早期に警告し国民全体に周知し、財政破綻を避けるのか。それとも、国民には余計なことを伝えずにIMFの支援を受けるのか。銀行の通貨政策チーム長であるハンは必死に対抗策を練るのだが…。一方で破綻を察知し、それを利用して大儲けした者もいる。
■ストーリー
韓国銀行のハンは通貨危機の予兆を国に報告するが、無責任な政府と対立する。金融コンサルタントのユンは、独自のデータを元に大胆な投資に動きだす。好景気に躍らされた中小企業は次々に倒産。政府が対策チームを立ち上げた時、国家破綻は7日後に迫っていた――!!
■感想
いくつかの登場人物目線で1997年の状況が語られている。メインはチーム長であるハンが必死に国家が破産する状況にあることを発見し、上司に進言する。そうであっても、上司や財務官僚たちはことなかれ主義でごまかそうとする。
どうにもならなくなってから、大統領に報告するのだが…。本当に危機感をもっている人は一部の者たちだけ。官僚の中には国が財政破綻する可能性があることを財閥の御曹司に伝え、インサイダー取引として儲けさせようとする。
食器工場の経営者であるガプスは、デパートからの大量発注に大喜びするのだが…。国全体が不景気になりデパートが破綻したことで窮地に追い込まれることになる。周りが調子に乗っている中で、自分たちだけで手堅く経営するのは難しいのだろう。
下請けに代金を払えないことが逮捕につながる状況。急いで家を売って資金を作ろうとするが、そこでも大量に市場に売り家がでているので、すさまじく家の相場が下がっている。この状況は八方ふさがりだ。かなりきつい状況だ。
金融会社のハンは国家の破綻を察知し、会社を辞めて個人で資産家たちに売り込んでいく。そして、見事に国の破綻の計画を当て、ドルを買い進めて大儲けする。さらには下がり続けた家を大量に買い続けて、その後に大儲けする。
周りの一般人たちと比べユンの仲間たちだけは大儲けする。国が経済破綻したとしても、そこでは、抜け目ない者が存在しているということだ。強烈なインパクトがあるのは間違いない。実際にIMFの厳しい要求を受け入れ、ある意味、国を売り渡すような感じかもしれない。
エピローグでは今だに韓国は復活していないと語られている。