星の旅人たち [ マーティン・シーン ]
評価:3
■ヒトコト感想
裕福で医者である父親と跳ねっ返りの息子。父親は仲間たちと優雅にゴルフをしていると、息子の死を知らせる電話を受ける。40歳にもなってバックパッカーをやっていた息子がフランスで遭難死した。父親は息子がチャレンジしようとしたとことを体験しようとスペインに渡り800Kmの巡礼の旅を行うことを決意する。
高齢な親父が息子との関係を思い出しながら初体験の巡礼を行う。旅で知り合った者たちとの腐れ縁を維持しながらゴールに到達する。ロードムービー的な雰囲気がある。この巡礼の旅はヨーロッパでは有名なのだろう。印象的なのはルートの途中にある宿泊施設だ。あらかじめ巡礼者が泊まることを前提としており、大部屋にまるで戦場の医療施設のように簡易ベッドが並べられているだけだ。この環境はすさまじい。
■ストーリー
40にもなってバックパッカーやってた大学中退の息子がフランスで遭難死した。医者の父は現地に赴いて火葬し、道中に遺灰を撒きながら、息子がやりかけてたスペイン版お遍路にチャレンジする。ゴールはサンティアゴ。途中で出会う愉快な仲間たち(オランダ人のダイエット男、カナダ人の禁煙iPod女、アイルランド人の騒々しい作家)。
■感想
高齢な親父が慣れない巡礼の旅を初体験する物語だ。恐らくは息子との関係は悪かったのだろう。息子が大学を中退したり、40にもなってバックパッカーをやっている状況を知る父親。息子が死んでから、初めて息子の心境を理解するために、息子がチャレンジしようとした巡礼の旅を行うことを決意する。
医者で車でしか移動していないような親父が、バックパックを背負って長旅をする。強烈なのは巡礼の流儀だ。旅ではあちこちで同じような巡礼者が大量に旅をしているのが印象的だ。
強烈なのは宿泊施設だ。最初にそれを見た親父は絶句している。確かに簡易ベッドがずらりと並ぶ場面は強烈だ。プライバシーもなにもない、ただ寝るためだけの場所。当然ながら着替えて眠るような人はいない。
寝袋を敷く場所がベッドの上というだけで、その辺で雑魚寝しているのとかわりない。感覚的には登山の途中にある山小屋のような感じなのだろう。決して快適な旅ではない。巡礼が目的なのは、過酷なことは織り込み済みなのだろうが…。
旅の途中で出会った仲間たちもまた個性的だ。親父からすると心強い部分もあるが、うざったいと感じる場面もある。特にオランダ人は最初から旅の仲間となり、腐れ縁的な感じがある。
アイルランド人の騒々しい作家とは険悪な雰囲気となったり。長く旅をしている間では、いさかいはそれなりにあるのだろう。いい年した大人が酒に酔って暴れて警察に逮捕されたりもする。息子の死というのがなければ、絶対にチャレンジしていない巡礼の旅であることは間違いない。
人生観は変わりそうだ。