火守 


 2025.1.20      太陽に火をつける火守の仕事 【火守】


                     
火守【電子書籍】[ 劉慈欣 ]
評価:2
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■ヒトコト感想
劉慈欣の童話。SF作家が童話を描く。SFの要素は皆無なのだが、奇妙に印象に残る作品だ。実は太陽がひとりの男により運用されていた。海の中に沈む太陽が海から出てくる瞬間に火をつけ、太陽として輝き、また東の海に沈んでいく。火守が決まった時間に太陽に火をつけていた。これをさぼると火の消えた太陽が空に上がるということになる。

全体的にファンタジーにあふれた展開となっている。三日月にまで登り、そこから星の汚れを払うことで、病気の人々は元気になる。人が死ぬのは星が落ちるから。火守の老人と恋人を助けたい一人の男の物語となっている。どこか教訓的に最後はどんでん返しがあるのかと思ったが、わりとストレートな物語となっている。

■ストーリー
人はそれぞれの星を持っている。病気の少女のため、地の果てに棲む火守の許を訪れたサシャは、火守の老人と共に少女の星を探す過酷な旅に出る--。世界的SF作家が放つ、心に沁みるハートウォーミングストーリー。

■感想
病気の少女を助けるために男は火守の元を訪ねる。火守の仕事の跡継ぎとなることを条件として、少女の病気を治すことを行う火守。治すといっても火守は医者ではない。その人物に対応した星の汚れを綺麗にすることで、少女の病気は治る。

そのためには、まずは月に登る必要がある。これをどうやるのか…。気球のようなもので月に登る。そこで月から星を見て、少女に対応する星を探す。周りの星たちは次々と落ちていく。この星が落ちることが対応する人の死を意味するらしい。

星に汚れが付くと病気になるらしい。なので、その星の汚れを綺麗にすることで対応する人の病気も治る。火守は少女に対応する星を綺麗にする。これで少女は全快となるはずなのだが…。火守が星を綺麗にする条件として火守の仕事の跡を継ぐということがあった。

今まで何人もの人が火守に依頼した結果、対象者の病気が全快した途端に逃げてしまう者ばかりだった。これがポイントだろう。火守の仕事がどれだけ大変かというのがひたすら語られることになる。

巨大なクジラを捕獲し、油をとりそれを使う。巨大な火を使って太陽に火をつける。海から浮かび上がってくる太陽に火をともすなんてのはとてつもないこと過ぎて想像ができない。火をつけた瞬間に、強烈な熱が周りに放出される。

下手したら大火傷する可能性すらある。また、季節に合わせて太陽が昇る時間は変わるので、それを完全に把握し寸分の狂いもなく登ってくる太陽に火をつける必要がある。毎日休みなく永遠に続ける作業。男は火守の跡を継ぐことができるのか。。。

強烈な童話だ。



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