グランメゾン・パリ 通常版 [ 塚原あゆ子 ]
評価:3
■ヒトコト感想
連続ドラマである「グランメゾン東京」の続編的物語。舞台はフランスのパリとなり、そこで尾花と倫子のコンビはパリに店を構えることになる。アジア人では前例のないフランスでのミシュランの三ツ星を獲得しようと必死になる尾花。その必死さは店のスタッフたちへの強い当たりとなり、その矛先は倫子にまで向くことになる。
序盤でのポイントとして、倫子に怒りを向けた尾花はついクビだと言ってしまい、それをそのまま倫子が真に受けて店を出て行ってしまう場面だ。パリでフランス料理店を開く上では様々な問題がある。まずクオリティの高い食材を手に入れることができるかのハードルがある。いくらシェフの腕がよくても食材がダメであれば、料理の真価を高めることができない。
■ストーリー
「グランメゾン東京」が日本で“三つ星”を獲得してから時が経ち 尾花夏樹(木村拓哉)は早見倫子(鈴木京香)と、フランス料理の本場・パリで、新店舗「グランメゾン・パリ」を立ち上げ、アジア人初となるミシュラン“三つ星”を獲得するために奮闘していた。名だたる巨匠たちがしのぎを削る本場フランスで、フランス料理で“三つ星”を獲得することは、尾花にとっての悲願。
だが異国の地のシェフにとっては、満足のいく食材を手に入れることにすら高い壁があり、“三つ星”に選ばれるなど夢のまた夢。「グランメゾン・パリ」は結果を出せない日々が続いていた。そしてあるガラディナーでの失態が原因で、かつての師と「次のミシュランで三つ星を獲れなければ、店を辞めフランスから出ていく」という約束を交わしてしまう…
■感想
ドラマ版と似たような展開となっている。中盤まで様々な問題が浮かび上がり、店を追い出される危険性がでてきた尾花。一緒に働くスタッフたちも職を失う危険性がある。フランスのパリでフランス料理で勝負をして三ツ星を獲得することの困難さが描かれている。
ひとつの料理に対するこだわりと、スタッフたちのおもてなしにかける手間暇というのはとんでもないものだ。当然ながら客にもそれに見合うだけの対価を支払ってもらっているのだろうが…。丁寧な料理シーンとスタッフたちの行き届いた給仕が印象的だ。
尾花は良い食材が手に入らず苦労している。肉、野菜、海鮮はそれぞれ気心知れた人物には特別な良い品をだしている。尾花のようなアジア人の新参者に対しては最初に希望した物とまったく違うクオリティの低い品々が送られてきたりもする。
肉を変えてもらおうとクレームを言っても聞き入れてもらえない。食材がしょぼいと、どれだけ有能なシェフでも限界があるのだろう。倫子の裏での働きや、根気よく卸業者の元に通った結果、新鮮な食材を手に入れることができる。サラダが素材で勝負できる、という言葉が印象的だ。
ラストは定番的ではあるが、予想できる流れだ。結末はわかっていても、尾花たちが最後に提供する料理の数々には圧倒されてしまう。趣向をこらした料理であることは当然として、どこまでも丁寧にひとつひとつの料理に時間をかけて作っている。
見た目は美しいが、味については、もしかしたら一般人の口には合わないそうだと想像できた。食通を極めた人ならば、気に入るのかもしれない。オーソドックスなストーリー展開と、演出とはいえ、誰もコック帽を被っていないことが気になってしまった。
料理の奇抜さがすさまじいのは確かだ。