グリーンピースの秘密 


 2025.3.5      ドイツと日本の違いが明確になるエッセイ 【グリーンピースの秘密】


                     
グリーンピースの秘密 (幻冬舎文庫) [ 小川糸 ]
評価:3
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■ヒトコト感想
小川糸のエッセイ集。時期的には2018年くらいでコロナ前の作品ということになる。作者がベルリンに移住して1年経過したくらいなので、作中でもベルリンにこなれている様子がよくわかるエッセイもある。飼い犬のゆりねとベルリンで日々を過ごす。たまに夫であるペンギンがベルリンにやってくることがある。

ドイツ語を習っているのだが、それは小学生レベルではあるがドイツ語が難しいというのが伝わってきた。犬のゆりねとの安定した生活のエッセイであり、たまに日本に帰ってきた際の日本の良さを再確認するような場面もある。長く使った洗濯機が故障し寿命が近づいている。強烈なインパクトがあるわけではないのだが、なぜベルリンに移住しようとしたのかは明確にはわからないままだ。

■ストーリー
ベルリンで暮らし始めて一年。冬には友人と温泉で新年会をしたり、家で味噌を仕込んだり。春になったら青空市で見つけた白いアスパラガスに、薄切りハムとオリーブオイルを添えて。短い夏には美味しい味と素敵な出会いを求めて、リトアニアとポーランドへ。秋には家でリンゴケーキを焼いたり、縫い物をしたり。四季折々の暮らしを綴ったエッセイ。

■感想
作者とペンギンはベルリンと日本で半別居生活のようだ。安定した熟年夫婦であれば何の問題もないのだろう。作者の愚痴としては、ペンギンが独り暮らしする日本では、細かいところまで掃除が行き届いていないので、日本に帰ってきた際に様々な掃除が必要らしい。

まぁ、単身赴任の夫のもとに掃除に行くような感覚なのかもしれない。作者のエッセイではおいしい食べ物の描写が多数登場してくる。今回もベルリン生活でありながら自家製の味噌を作ったりと、かなりアグレッシブな生活をしている。

ベルリンは日本と比べると極寒らしい。セントラルヒーティングの暖房だとかそのあたりは作者の他エッセイで描かれていた。。ドイツ人がきれい好きではあるが、それはあくまでも自分の家の中だけのこと。外にでるとタバコのポイ捨てなどが当たり前で公共の場所が汚れているというのは意外だった。

よく海外の人が日本はきれいだというのは、公共の場所にゴミが落ちていないというのがあるのだろう。日本に住んでいると当たり前のことだが、海外生活が長いと、その差が明らかになるのだろう。

ドイツでの捨てられたペットを保護する仕組みがすばらしい。日本のように殺処分さることはないようだ。飼い主が見つからなければ、そのまま施設で最後まで飼う。大前提として子犬や子猫がショーケースに並ぶペットショップが存在しない。

ペットが欲しい人はブリーダーか施設に行くしかないようだ。ここまで徹底していれば、殺処分も防げるのだろう。日本の場合は根本的な仕組みを変えないことには、今の状態から改善することは難しいように思えた。

ドイツと日本の違いが明確になるエッセイだ。



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