グッドモーニングショー


 2026.2.13    朝番組の裏側は最高に面白い【グッドモーニングショー】


                     
グッドモーニングショー [ 中井貴一 ]
評価:3

■ヒトコト感想
ベテランキャスター澄田の一日を描いた物語。前半と後半で思いっきり物語の雰囲気が変わる。前半は朝の情報番組のリアルな騒がしさという感じで、テンポ抜群でかなり面白かった。それが、後半から立てこもり事件の犯人とのやりとりが続くのが明らかに退屈に感じられた。

犯人の要求することも的外れであり、緊迫感がない。犯人がただひとり騒がしく叫んでいるだけのように思えた。澄田にしてもさっさと誤れば良いのにぐちゃぐちゃと言い訳をくり返しながら、なかなか謝らない。このあたりのダラダラした展開は最悪だ。これならば、前半のテンポそのままに、立てこもり事件は生放送時の素材のひとつとして、生放送のゴタゴタをメインにコメディ路線でやった方が良いように思えた。

■ストーリー
澄田真吾は、朝のワイドショー「グッドモーニングショー」のメインキャスター。かつて報道番組のエースキャスターだったが、ある災害現場からのリポートが世間から非難を浴びて番組を降板。以来、現場からのリポートが怖くてできなくなり、同期入社のプロデューサー石山聡に拾われて今に至っている。

■感想
前半は強烈に面白い。朝の生の情報番組のゴタゴタがこれでもかと描かれている。どのような順番でトピックを放送するのか。政治経済を最初にするのか、それとも芸能トピックを先にするのか。それぞれの担当者は自分が取材したネタを優先にしたいのだが…。

女子アナたちの表にでない微妙な駆け引き、そして、報道とワイドショーの勢力争い。生放送がスタートするまでの騒がしさは、一般人では知りえない部分なので非常に興味深く見ることができた。そして、皆が番組を良いものにしようという熱量を感じることができる。

準備万端で迎える生放送に突如として響き渡る共同通信からの情報。立て籠もり事件が発生しているということだ。となると、それまでの予定はすべて崩れていく。冒頭では現場の絵が必要ということで、カメラ担当の者はバイクに乗って15分で現場に駆けつけて映像を届ける。

放送時間に入れるトピックを何にするかを話し合い、芸能ニュースは捨てられることになる。その場面は、象徴的に、カンペと企画書がそのままゴミ箱に捨てられている。生放送と同様に、作品のテンポが良いのが最高だ。

後半から始まる立て籠もり事件に対する現場の実況は正直面白くない。それまでのテンポが急に悪くなり、犯人の要求する部分もあいまいだ。澄田に謝れという要求を突きつけ、そのまま澄田は謝ろうとするのだが、なんだかんだと理由をつけてひたすら言葉を続ける。

それを見て叫ぶ犯人。非常にまどろっこしくイライラする場面だ。犯人の叫び声もなんだか耳に響く声だ。結局、犯人がどのような境遇なのかがわかるのだが、まったく驚きはなく、納得感もなく、同情心も沸いてこない。

前半の流れを最後まで貫いてほしかった。



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