劇映画 孤独のグルメ


 2025.11.20    チャーハンしかメニューにないラーメン屋【劇映画 孤独のグルメ】


                     
劇映画孤独のグルメシナリオブック完全版/松重豊/田口佳宏
評価:3

■ヒトコト感想
その辺の店でおいしそうな食べ物をおじさんが食べる、というドラマがヒットしたので、映画化されたのだろう。映画としてはパリでの食事風景は海外ロケということで新しいのだろう。そこから長崎の五島列島に行き、韓国に行く。バラエティに富んでいるが、映画化する意味があるのだろうか。。。

サップで嵐の中で島から島へ移動しようとする。案の上、真っ暗闇の海のど真ん中で嵐により遭難してしまう。自業自得のゴローの行動の数々だ。パリで依頼された幻のスープのレシピを求め、最終的にはラーメン屋の名店の店主へと行きつくことになる。このラーメン屋の店主も元ラーメン屋で今はチャーハンしかやっていない。かなりエッジのきいた設定の数々だ。

■ストーリー
井之頭五郎は、かつての恋人・小雪の娘、千秋からとある依頼の連絡があり飛行機の機内で腹を減らしながらフランス・パリへ向かう。パリに到着し、空腹をいつものように満たし、千秋とともに依頼者の祖父の元へ向かう。そこで、千秋の祖父である一郎から、「子供の頃に飲んだスープがもう一度飲みたい。食材を集めて探して欲しい。」とお願いされる。わずかな地名をヒントに、五郎も行って食材を探してみることにしたのだが…。フランス、韓国、長崎、東京。究極のスープを求めて、五郎は世界へ漕ぎだす!しかし…スープ探しのはずが、行く先々で様々な人や事件に遭遇。次第に大きな何かに巻きこまれていく…。

■感想
パリで子供のころの思い出のスープを作ってくれと頼まれる。まずパリでもいつもと同じようにフラッと入った店でおいしい食事をする。これが、パリでスープや牛肉の煮込みを食べる。パンに牛肉を載せて食べるシーンはよだれがでてくる場面だ。

パリから長崎の五島列島に移動し、ここでは現地の食材を集める。そこからあまりに無謀な移動を行った結果、遭難して韓国にたどり着くことになる。結局は韓国の食事がメインなのかもしれない。

葉っぱにナムルや肉などを包んで食べる韓国料理。わかりやすい韓国の家庭料理が描かれている。そこから入国管理官との待ち合わせのわずかな時間に、食堂でサバを食べる。韓国の家庭料理はずいぶんとヘルシーな印象がある。

小皿におかずが並べられており、それとスープとごはんが並ぶ。日本の定食のような感じかもしれないが、デフォルトのおかずが多数あるのが印象的だ。そこにメインのサバが最後に登場してくる。こってりとした印象ではなく、さっぱりとした料理のようなイメージだ。

ラストはラーメンを作らなくなったラーメンの名店の店主との絡みだ。ラーメンを作らずにチャーハンしかメニューにない。ただ、そのチャーハンが絶品だ。この辺の描写はチャーハンやラーメンはオマケでしかないのだろう。

ラーメンスープを作る達人であれば、材料さえそろえば幻のスープを作ることができるというロジックなのだろう。ローカルな店が普段だしているような食事をゴローがおいしそうに食べるというパターンでは映画化には限界なのだろう。無理やりドラマチックにしているような感じだ。

映画化にする意味は薄いかもしれない。



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