エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス


 2025.5.23    別の人生の自分に瞬時に変身できる【エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス】


                     
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス【Blu-ray】 [ ダニエル・クワン ]
評価:3

■ヒトコト感想
エヴリンはコインランドリーを経営する中年女性だ。父親の介護や反抗期の娘との関係、そして大忙しなコインランドリーの経営と、頼りにならない夫への叱咤激励。エヴリンの机の前には大量の領収書がある。明らかにエヴリンはオーバーワークだ。なぜこんな人生になったのか、というのは誰もが考えることだろう。エヴリンが夫と結婚しなかったらどうなっていたのか。

まるでゲームのように都度、選択する場面で別の選択肢を選んでいたら…。現在の記憶をもったまま別の宇宙のエヴリンに変わることができる。夢のような能力だが、別の宇宙にジャンプするためには突飛な行動をとらなければならないのは面白い。複雑な内容ではあるが、エヴリン以外も別の宇宙へジャンプできて戦えるのが最高だ。

■ストーリー
経営するコインランドリーの税金問題、父親の介護に反抗期の娘、優しいだけで頼りにならない夫と、盛りだくさんのトラブルを抱えたエヴリン。そんな中、夫に乗り移った“別の宇宙の夫”から、「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒せるのは君だけだ」と世界の命運を託される。まさかと驚くエヴリンだが、悪の手先に襲われマルチバースにジャンプ!カンフーの達人の“別の宇宙のエヴリン”の力を得て、今、闘いが幕を開ける!

■感想
こんなはずではなかった、なんてことを考えるのは誰にでもあることだろう。今の人生が100点満点という人はいるのだろうか?もし、あの時別の選択をしていたとしたら。。。エヴリンは謎の人物により自分の選択いかんで別の人生が待っていたことを知る。

大女優として成功し、きらびやかなレッドカーペットを歩くエヴリン。別のエヴリンはカンフーの達人となっていたりもする。それらあらゆる人生を経験したのは、エヴリンの娘だった。ラスボスは無敵の強さを誇るエヴリンの娘。何をしても、娘は別の宇宙からの能力で対応している。無敵な存在だ。

非常に複雑な物語ではあるが、別の宇宙のエヴリンがバラエティ豊かで面白い。究極の形として、生物として進化できなかったエヴリンが登場してくるのはぶっ飛びすぎだ。石となったエヴリンが隣の石に話しかけている。あらゆるエヴリンにジャンプできるというのはすさまじい。

敵と戦う際には、敵もあらゆる宇宙からジャンプした能力を使う。いつのまにか、車椅子だった父親も、ジャンプして能力を手にしており、エヴリンに襲いかかってくる。ヨボヨボの父親がロボのような形になりエヴリンと戦うのは皮肉に満ちている。

ラストはあまりにガチャガチャしすぎてわからなくなっている。結局はコインランドリーの店主のエヴリンに戻っているのだろう。何がどうなって解決したのか。ラスボスであるエヴリンの娘との対決や、そのほかの敵たち。指がソーセージになり、足で様々な活動をする世界。

国税局の女性職員との対決の図式から、いつの間にか恋愛関係になっていたり。あまりに別宇宙にジャンプしすぎるため、ついていくのが大変というのがある。

新しさを感じる作品だ。



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