デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション エピソード15,16


 2025.5.15     東京崩壊へのカウントダウン【デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション エピソード15,16】


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評価:3

■ヒトコト感想
相変わらずの風刺が効いている。侵略者のUFOの影響で黒煙地帯と呼ばれる人が住めない場所があった。そこに暮らす高嶋恵美子を取材するジャーナリストのケイト。現代でいうところの補助金を不正に得ており、あえて不幸を演出するような取材のされ方をする恵美子。この流れが妙にリアルで、実際にモデルがあるようなキャラクターとなっている。

本作のキャラクターは量産アニメにありがちな、似たような顔で髪型だけで個人を判断するようなキャラではない。顔に強烈な個性があるのが良い。エピソード15ではほぼ門出たちは登場してこない。東京がとんでもない状態となり、国内は混乱にまみれている部分が描かれている。対して門出たちは合宿中であり、騒ぎとは別の場所でのんきに青春を謳歌している。

■ストーリー
黒煙地帯と呼ばれる、4年前の「8・31」において東京で最も大きな被害を受けた地域。そこに暮らす高嶋恵美子親子をジャーナリストのケイトは取材している。芝居がかった恵美子の言動をケイトは補助金目当てだと訝しむ一方で、ケイトの仕事は感動ポルノだと揶揄する恵美子。取材を続ける中で、二人は母艦の一部が崩落する事故に巻き込まれる。そして母艦崩落と時を同じくして大規模なネット障害が発生。

日本政府は諸外国からの様々な圧力を受け、事態は混迷を極めていく。母艦の崩落やネット障害など、東京の混乱ぶりを知り困惑する門出たち。そんな中、大葉は再び凰蘭の過去にアクセスする。一方東京では緊急記者会見で母艦爆発の可能性を示唆した荻野総理がその任を解かれる。日本政府は東京を捨て新国立競技場Oceanを浮上させ地球からの脱出を図るのだった。凰蘭の過去にアクセスする中で母艦の爆発を止める方法を知った大葉は、独りで合宿所を抜け出そうとする。そして、その大葉の目の前に凰蘭が現れるのだった

■感想
恵美子がジャーナリストに取材させるために、あらゆる演出をしているのがリアルだ。母親がボケており、生活が苦しい。実際には母親はボケてなどおらず、あえて補助金がもらえる土地に住んでいる。そんな人物はリアルに存在していそうで面白い。

結末としては、感動ポルノを演出していた恵美子やケイコは宇宙船の部品が墜落したことで、それに巻き込まれ死亡することになる。なんだか東京はとんでもない状態になっている。ネット障害も含め、アメリカが日本に進出してきている。何がどうなるのか。門出たちは少し蚊帳の外にされているような感じだ。

エピソード16から門出たちの合宿での状況が描かれている。小比類巻が暴走する中で、東京は崩壊するのか。それを防ぐために大葉が動き出す。それまでの門出やオンタンの面白青春物語風だったのが、一気にシリアスな展開となり、それなりインパクトのある流れとなっている。

大葉が過去のオンタンにアクセスして、真実を知る。エピソード1でゲリラ的な戦いをしていた部分がやっとつながってくるのだろうか。それとも未来は変えることができるのだろうか。宇宙船が落ちたら終わりなのだろう。

日本政府は東京を捨てて新国立競技場のOceanで脱出してしまう。総理大臣がすでにあきらめの気持ちになっているのが印象的だ。侵略者の直接的な侵略があるわけではなく、東京の頭上にたたずむ宇宙船が墜落することで東京が滅亡する。これはすべてオンタンが時間軸を超えて別の次元に移動してきたからなのだろう。

それらの責任を感じてか、大葉は宇宙船の墜落を阻止しようとする。門出とオンタンがこのあとどれだけ大葉に関わっていくのか。

ほのぼの面白青春物語でなくなったのが残念だ。



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