クリーピー 偽りの隣人


 2025.9.18    隣人がサイコパスだと絶望しかない【クリーピー 偽りの隣人】


                     
クリーピー 偽りの隣人 [ 西島秀俊 ]
評価:3

■ヒトコト感想
引っ越した先に奇妙な隣人がいたら、それだけで絶望感を覚えてしまう。住居の身近に変な人がいるのは致命的だ。本作では心理学者の高倉夫妻が引っ越した新居の隣には奇妙な西野家が住んでいたという流れだ。最初に引っ越しの挨拶をした際の対応がすでに嫌になってくる。まともに話が通じないタイプの受け答えをされると、近づきたくなくなる。

ただ、次に会った時には非常にフレンドリーに接してくる西野。西野の娘の澪は可愛らしく、人懐っこい。嫌悪感を覚えた西野といつの間にか夕食を共にするようにもなっている。それにしても香川照之のサイコパスの演技がすさまじい。何気ない仕草から普通ではない雰囲気を醸し出している。細かな考察は抜きにしても恐ろしい隣人の物語だ。

■ストーリー
犯罪心理学者の高倉(西島秀俊)は、刑事・野上(東出昌大)から6年前に起きた一家失踪事件の分析を頼まれる。しかし事件唯一の生き残りである長女・早紀(川口春奈)の記憶をたどるも、核心にはたどりつけずにいた。一方、高倉が愛する妻・康子(竹内結子)と共に最近引っ越した新居の隣人は、どこか奇妙な家族だった。病弱な妻(最所美咲)と中学生の娘・澪(藤野涼子)をもつ主人・西野(香川照之)との何気ない会話に翻弄され、困惑する高倉夫妻。

そしてある日、澪が告げた言葉に、高倉は驚愕する。「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です。」未解決の一家失踪事件と、隣人一家の不可解な関係。2つの繋がりに高倉が気付いた時、康子の身に【深い闇】が迫っていた・・・。。

■感想
引っ越しの挨拶しに隣人の家に向かうと…。奇妙な隣人・西野が住んでいた。いかにも怪しい雰囲気を醸し出している男。高倉が犯罪心理学者であり、昔の事件を調べていた。6年前の一家失踪事件が実は西野に関係していた。

ある時はつれない態度で感じが悪いが、別の日に会うと非常にフレンドリーで良い隣人のような雰囲気を出す西野。隣には澪という高校生の娘がおり、高倉の奥さんに料理を習ったりもする。妙な馴れ馴れしさもあり、奇妙な隣人というイメージしかない。

西野の家を訪れた高倉の元同僚の野上が行方不明となり、隣の家の火事で死んでしまう。明らかに西野がおかしいのだが、誰もその正体をつかめないのがもどかしい。娘の澪が妙になついているのも謎だ。実はまるっきり別人で本当の西野の両親は澪に殺されていた。

そもそもの西野と澪の関係性が不明だ。他の人物たちは西野により薬物を注入されてよくわからなくなっているのだが…。澪だけは正気な上ですべての行動をしているような気がした。

高倉の嫁も西野により洗脳されている。どんな薬物を注入したらそうなるのだろうか…。ラストでは高倉も洗脳され、そのまま奇妙な家族として別の場所で生活しようとバンに乗って移動している。高倉の嫁は洗脳されているとして、澪が最後まで西野に反抗できなかった意味が不明だ。

正気を取り戻した高倉によりあっさりと射殺されてしまう西野。隣人関係が希薄となっているとして、隣にどんな人が住んでいるのか。偽物が住んでいたとしても誰も気づかない状態だろう。

香川照之のサイコパス演技がすさまじい。



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