【中古】 米中衝突 危機の日米同盟と朝鮮半島 中公新書ラクレ/手嶋龍一(著者),佐藤優(著者)
評価:3
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■ヒトコト感想
2017年くらいの対談。佐藤優と手嶋龍一のいつもの対談形式となっている。今回は米朝の対立と調和、そして北朝鮮の裏に隠れる中国の存在などが描かれている。アメリカと北朝鮮の緊張感がトランプと金正恩の会談により関係性が変化していく。そうなった時、日本の立場はどう変わっていくのか。朝鮮半島が今後どうなっていくのか。
米軍が韓国から撤退した場合は、韓国は中国にすり寄っていくしかない。となると、日本は共産圏との境界線の位置となる。地政学的なリスクと、様々な国の思惑。印象的なのは、トランプが反知性主義という部分だ。ヒラリークリントンのような根っからのエリートとの選挙に勝つということは反知性主義がアメリカではエリートに勝つということなのだろう。
■ストーリー
米朝首脳会談を通じて「恋に落ちた」と金正恩を讃えるトランプ。 北朝鮮の背後にあって「海洋強国」を目指す習近平の中国。朝鮮半島は中華圏に引き寄せられ、日本は米中衝突の最前線で烈風に曝されつつある。「米朝開戦か! 」と騒がれていた2017年秋、早くも「米朝はいずれ結ぶ」と言い当てたインテリジェンスの巨匠2人が、「新アチソンライン」という新たな視座とともに提示する驚愕のシナリオとは。日本の危機を直視せよ!
■感想
アメリカは北朝鮮の核開発に危機感を覚え、北朝鮮への攻撃を加えるのではないか?と思われていた矢先、電撃的に米朝首脳会談が開かれた。ここでトランプと金正恩は関係性を築き上げ、北朝鮮が核ミサイルを撃つことはなくなったのは良いことなのだが…。
このまま北朝鮮がおとなしく核開発を止めるのかは微妙なところらしい。そして、作者たちが語ることとしては、北朝鮮が核ミサイルを開発し世界に向けて危機をあおるような存在だから皆が気にかけていた。それがなくなったとしたら…。世界の中での北朝鮮の位置づけが急にしぼんでいくだろうというのは強烈な予測だ。
北朝鮮のバックには中国がいることが明らかになっている。北朝鮮は中国の制御圏に入り、このまま北朝鮮の危機がなくなればトランプは韓国から米軍を引き上げてしまう。となると、韓国は自国を守るために中国の制御圏に入るしかない。
その未来がやってきた場合に、日本は中国の制御圏の境界線にいることになる。アメリカと中国の対立は今も続いている。その大国間の防波堤に日本はなってしまうのか。あまりに身勝手に思えるトランプの行動の数々がどう変化をあたえるのかがポイントになっている。
実は韓国と日本は同じように辛い立場に追い込まれる可能性がある。今さら韓国は中国制御圏に入ることはあり得ないと思うのだが…。最近では台湾情勢の方が騒がしくなっている。ここで米中の対立が激しくなった場合、日本は自国をどのようにして守っていくのかを考える必要があるのだろう。
ウクライナの例もあり、他国をどれだけ頼ることができるのか。いざとなったらアメリカが、自軍が血を流してでも日本を守るような行動をとるとは思えない。
現代にも続く流れだ。