亜人 [ 佐藤健 ]
評価:3
■ヒトコト感想
原作マンガは大昔に読んだことがある。死ねない人類が登場し、それは亜人と呼ばれることとなる。亜人とわかると政府に捕らえられ苦しい人体実験が繰り返される。冒頭、永井が亜人と判明し人体実験を繰り返される苦しい状況が描かれている。これを見ると、その後、佐藤が激しく政府に恨みをぶつけるのも当然と感じてしまうかもしれない。
ただ、永井は佐藤の仲間になるでもなく、政府側について佐藤たちと対決するというのが本作のポイントかもしれない。亜人の能力を活かして戦う佐藤。永井も政府側の亜人として、独自の戦い方を展開する。絶対に死なない亜人独自の戦い方が特徴的だ。亜人を麻酔銃で眠らせて動けなくするしか政府側では対処のしようがない。
■ストーリー
病気の妹を救うために研修医となった永井圭はある日、事故で死亡。しかし直後、生き返る。亜人と発覚し、崩れ去る圭の人生。国家に追われ続け、非人道的な実験のモルモットとなってしまう。そんな圭の前に突如、人類に牙をむく亜人最凶のテロリスト【佐藤】が現れる。自分の運命に葛藤する圭は、佐藤が描く亜人の未来に共感できないでいた。やがて始まる、佐藤による衝撃の国獲りゲーム。衝突する人類と亜人、そして亜人と亜人。【絶対に死なない男】と【絶対に死なない男】の終わることなき【エンドレス・リピート・バトル】が始まる。亜人たちは、永遠の命をどう生きるのか―?
■感想
亜人は絶対にしなない。たとえ一瞬のスキをついて麻酔銃を当てたとしても、次の瞬間に自殺されてしまうと麻酔銃の効果はリセットされてしまう。どのような経緯で亜人が生まれただとか、亜人のルーツなどが語られることはない。
一定数の亜人が存在し、政府は研究対象として亜人を見ているということがわかる。対して亜人側は佐藤を中心として亜人の仲間を集めて政府に対抗しようとしている。死なないからと体を切断されたり人体実験の道具にされるのは辛い。死なないが痛みは普通に感じるというのもポイントだろう。
佐藤は亜人としての戦い方に長けている。一人で特殊部隊の集まるど真ん中に突っ込んでひたすら銃を撃ちまくる。そして、麻酔銃を撃たれると、瞬間的に自殺して復活する。こうなると政府側はどうにもならない。死なない人間と戦うのに勝つことは難しいのだろう。
亜人だけの亜人特区を政府に求めるというとんでもない行動をとる佐藤。そもそもが拒否されることを前提としており、政府を転覆させるために行動しているようにすら思えてくる。政府側に存在した亜人と佐藤たちでは明らかに亜人としての練度が違うのも強烈だ。
亜人が粉々にされた場合、一番大きな部位のところから復活するというルールがあるようだ。腕だけが遠隔地にあり、残りの身体が粉々にされた場合は腕のある場所に復活する。まさに不死身であり、この手段を使えばワープすることも可能だ。
ラストは佐藤と永井の対決となる。亜人同士の対決は決着がつかないように思えたのだが…。佐藤は捕らえられたとしても、永井だけは逃げ出している。こうなると、この後の続編を期待してしまうのだが…。
確か、原作マンガもこのあたりで終わっていたような。。。