わたしは金正男を殺していない


 2024.1.31    史上まれにみる暗殺【わたしは金正男を殺していない】


                     
わたしは金正男を殺してない
評価:3

■ヒトコト感想
金正男がマレーシアの空港で暗殺された。監視カメラがあちこちにある場所での暗殺。衝撃的事件の実行犯と思われる二人の女性を中心にドキュメンタリーが描かれている。二人の女性は、いたずら動画の撮影ということで実行したようだ。女性たちを裏で操っていた北朝鮮の関係者はすべてマレーシアから出国している。

マレーシアのメンツのために死刑にされかけたふたりの女性。二人の弁護士やジャーナリストたちのコメントから、事態の異常さが明らかとなる。政治的な関係性が大きいのだろう。マレーシアと北朝鮮は親交がある。その関係で北朝鮮の都合の良いように進んでいる。驚きだったのは、金正男が中国にいる間は中国に気を使って暗殺できなかったということらしい。結果、暗殺されたので、中国は怒り狂っているのではないだろうか?

■ストーリー
衝撃的な事件は2017年2月13日、マレーシアで起こった。北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)の異母兄である金正男(キム・ジョンナム)が、大勢の利用者でごった返すクアラルンプール国際空港の出発ロビーで殺害されたのだ。さらに世界中を驚かせたのは、マレーシアの警察に逮捕された容疑者が“暗殺者"のイメージからはあまりにもかけ離れた若きふたりの女性だったことだ。

現場のあちこちに設置された監視カメラには、搭乗手続きをしようとしていた金正男に彼女たちがじゃれつくように襲いかかる様子や、金正男が警官らに助けを求め、ふらつく足取りで空港内のクリニックに向かう姿が生々しく捉えられていた。そして金正男はまもなく死亡。猛毒の神経剤VXを顔に塗りたくられたことが死因だった…。はたして容疑者の2人はプロの殺し屋なのか。彼女たちの背後に暗躍していた北朝鮮の工作員たちの関係はいかなるものなのか――。

■感想
マレーシアのクアラルンプールの空港で、金正男が暗殺された。それも顔にVXガスをかけられて殺害された。ここまで大胆な暗殺は史上初だろう。空港の監視カメラの映像にはその瞬間まで映っている。実際には実行したふたりの女性はいたずら動画の撮影として実行したつもりだった。

そのことを裏付けるような内容が語られている。ポイントは北朝鮮の関係者たちが、皆なんのお咎めもなく本国に戻っているということだ。世界のだれもが北朝鮮の仕業と知りながら、堂々とお咎めなしで帰国している。

ふたりの女性は巧妙に騙されている。実行までに何回かいたずら動画のダミーの撮影をしている。たいして面白くもない動画ではあるが、報酬が良いので参加しているという感じだ。どこか自分の生活を変えたくて、成り上りたい若者の自己顕示欲をくすぐり、高い報酬で使っているような感じだ。

逮捕されてからも、自分が何をしたのか理解していない。ふたりが幸運だったのは、実行した後にVXガスが手にべったりとついた状態でほかの場所を触ったり顔を触ったりしなかったことだ。

世界的に注目された裁判は、意外な方向へと動いていく。結局は実行犯のふたりは殺意も何もなく言われたとおりに実行しただけということで軽い罪で釈放される。ベトナムの女性は釈放された際の会見で、演技がやりたいだとか、女優として頑張りたいとコメントしていた。

これは批判を受けるだろうと思ったが、その通りになったようだ。そもそも出世欲というか、何者かになりたい女性だったので、世界が注目する場で自分をアピールするために利用したような感じだ。これは批判されるだろう。

実行犯のふたりが釈放されていたことに驚いた。



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