ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド


 2023.12.5    火炎放射器が登場するのがタランティーノらしい【ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド】

                     
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド [ レオナルド・ディカプリオ ]
評価:3

■ヒトコト感想
タランティーノ作品。ピークを過ぎた俳優のダルトンとダルトンの専属スタントマンであるクリフの物語だ。落ちぶれた俳優が苦労しながらもセレブの生活が保てなくなっている。クリフはダルトンとの契約が怪しくなる。俳優業界の厳しさが描かれている中で、クリフは自分の仕事がなくなる可能性がありながらも自由な動きをする。

ヒッピーたちの住処に押し寄せてトラブルを起こしたりもする。ダルトンは出たくもないイタリアの映画に出演し、精神が擦り切れていく。クリフの自由さが良い。タランティーノらしい残酷な場面が多数登場してくる。そこから、爽快なラストとなる。精神が病みつつある俳優をディカプリオが好演している。

■ストーリー
リック・ダルトンはピークを過ぎたTV俳優。スターへの道が拓けず焦る日々が続いていた。そんな彼を支えるクリフ・ブースは彼に雇われた付き人でスタントマン、親友でもある。エンタテインメント業界に精神をすり減らし情緒不安定なリックとは対照的に、いつも自分らしさを失わないクリフ。そんなある日、リックの隣に時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と女優シャロン・テート夫妻が越してくる。自分たちとは対照的な二人の輝きに触れたリックは、俳優としての光明を求めイタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演する決意をするが。

■感想
ダルトンとクリフの関係性が描かれている。ダルトンはピークを過ぎた俳優なので、セレブ風な生活をしていはいるが、内情は厳しいのがありありとわかる。昔の主演映画を懐かしそうに眺めていたり。そこから、ダルトンにイタリア映画のオファーがある。

クリフとダルトンは親友関係にありダルトンはクリフを専属で雇っている。クリフの生活に余裕はないようだが、犬との二人暮らしで自由で幸せな生活を送っているように見受けられる。ダルトンはアル中になりかけている感じだ。

クリフはヒッピーと知り合いとなる。そこでヒッピーの住処に行き、懐かしの仲間と会うのだが…。そこでトラブルとなる。クリフの圧倒的な自由さと喧嘩の強さが際立っている。ヒッピーたちはクリフ襲撃を計画しており、クリフの車のタイヤがヒッピーによりいたずらをされパンクさせられてしまう。

この場面でクリフは冷静にヒッピーの男にタイヤを交換しろと言う。相手が動かないと突然殴りかかりボコボコにしてヒッピーにタイヤ交換をさせる。圧倒的な力というか根拠のない自信のようなものをクリフから感じてしまう。

ラストの展開はすさまじい。ダルトンの家にヒッピーたちが押し入る。夜中であり、その日がダルトンとクリフの別れの日でもあった。落ちぶれたダルトンがクリフを雇っていられないとのことで、最後の日だったのだが…。タランティーノらしいラストの戦いだ。

押し入ったヒッピーはクリフの犬に噛み殺され、クリフに顔面を潰され死亡する。ひとりは、プールで酔っぱらっているダルトンの元に押し入り、なぜかダルトンは火炎放射器でヒッピーを焼き殺す。この展開がタランティーノだ。

豪華俳優を使っての、いつものタランティーノ作品だ。



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