ワイルド・スピード/ファイヤーブースト [ ヴィン・ディーゼル ]
評価:3
■ヒトコト感想
ワイスピシリーズもかなりの回数を重ねてきた。初期のシリーズからずっと登場してくるキャラクターもいれば、途中参加のキャラもいる。ドミニクのファミリーは懐かしい顔もそろっており安心できる面子だ。前作で敵となっていたドミニクの弟ジェイコブが、今回は味方として大活躍している。麻薬王レイエスの息子であるダンテとの対決である本作。
今回の見どころは、やはり激しいカーチェイスだろう。前作では行き着くところまで行った感があり、とうとう宇宙にまで飛び出していた。本作では原点に帰ったのか、激しいカーチェイスがメインとなっている。ダムの斜面を車で駆け降りるシーンと助手席の扉を開けて、回転する車から息子を助け出すシーンが見どころだ。
■ストーリー
ドミニクはレティと幼い息子のブライアンの3人で静かに暮らしていたが、彼らの前に未だかつてないほどの破壊的な敵が現れる。ダンテ(ジェイソン・モモア)はかつてドミニクたちがブラジルで倒した麻薬王レイエスの息子であり、家族も未来も奪われた代償を払わせるため、復讐の炎を12年間燃やし続けていたのだった。ダンテの陰謀により散り散りに仲を引き裂かれる“ファミリー”たち。そしてドミニクが愛する全ての者を奪おうとするダンテが最後に向けた矛先は…果たしてファミリーの運命は?!
■感想
平穏な暮らしをしていたドミニクファミリー。息子との暮らしを楽しむドミニクは、このシリーズではおなじみのファミリーとの平穏な暮らしをしているのが良い。初期メンバーから比べると、メンバーの変化はあるが、懐かしの面子も復活している。
シリーズが長く続いた弊害として、登場する俳優たちの老いが目に付いてしまう。特にハンは年取ったなぁ、という印象だ。今回の敵は過去に対決した麻薬王レイエスの息子であるダンテだ。このダンテは一度、ドミニクたちにやられているが、そこから復活している。
ダンテのよくわからない組織的な強さが印象的だ。なぜここまで強烈に強い仲間を作り出せたのか。その理由は語られているのだが、納得できるものではない。ダンテ個人としての特徴は特にない。大胆な行動をして大口をたたいて、次の瞬間にはどこからか攻撃ヘリがやってきてドミニクたちを攻撃する。
人知れず仲間を集めていたということなのだろう。ドミニクたちの仲間は次々とダンテにやられていく。本作のメインであるダンテ対ドミニク&ジェイコブのカーチェイスはすさまじいインパクトがある。
信じられないカーチェイスがあるのはこのシリーズの特徴だろう。スピンする車の助手席のドアを開けて、同じくスピンしている車の助手席に飛び込むドミニクの息子。この手のアクロバティックは「ICE BRAKE」でもあったパターンだ。それにプラスして、ダムの斜面を車で滑り降りる。
後ろからは爆破の炎が迫りくる。最終的にはドミニクや息子は湖に車ごと沈んでしまう。これでダンテに全員やられたという流れなのだが…。続編で復活したドミニクたちがダンテに復讐する流れなのだろう。
続編ありきの作品だ。