2024.3.22 人肉を売る肉屋【ヴィーガンズ・ハム】
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評価:3
■ヒトコト感想
肉屋を営むヴィンセントとソフィー。経営は厳しく、世間はヴィーガン(ベジタリアン)がブームになっている。ひょんなことからヴィーガンを殺害してしまい、その死体の始末に困るヴィンセント。思い切ってハムにして店に出したところ…。ヴィーガンの肉はとんでもなくおいしいという流れだ。
肉屋の夫婦がイラン豚として売り出したヴィーガンの肉を求めて、次々とヴィーガンを殺していくというブラックコメディだ。行き過ぎたヴィーガンへの警告なのかもしれない。イラン豚が人気となり、そのおかげでヴィンセントの店は大繁盛する。ヴィンセントたちの娘がヴィーガンと付き合っているというのもポイントだろう。人肉を食べるというおぞましい行為がなぜか面白く見える不思議な作品だ。
■ストーリー
コメディアン出身のファブリス・エブエが監督と主演を兼ねたブラックコメディ。ヴィンセントとソフィーは結婚30年。すっかり倦怠期に陥り、家業である肉屋の経営も厳しい。ある日、店がヴィーガンの活動家たちに荒らされ、ヴィンセントが犯人の一人を殺してしまう。死体処理に困ったヴィンセントはハムに加工するが、ソフィーの勘違いで店頭に出すと図らずも人気商品に……。戦慄の人間狩りと夫婦愛を両立させた不謹慎な笑いが満載。
■感想
肉屋はヴィーガンに目の敵にされ、店を襲撃されたりもする。ヴィンセントの店も覆面を被ったヴィーガンに襲撃されるのだが…。その襲撃者のひとりと町で出くわし思わず車で轢き殺してしまう。死体の処理に困ったヴィンセントは…。
家が肉屋ということで、肉を加工する用意はできている。人間の体を肉として売り出すのはどうなのだろうか。豚や牛と比べると肉の部分が少ないように思えるのだが…。死体を解体する場面は残酷であるが、妙な明るさと面白さがある。
ヴィンセントはどちらかというと引き気味だが、妻のソフィーはヴィーガンの肉を大々的にイラン豚として売り出すことに積極的だ。イラン豚が人気になればなるほど、店頭に並ぶ肉の値段を上げても売れていく。このことに味を占めたソフィーは、ヴィーガンの集まりに積極的に参加したりもする。
自分たちをヴィーガンと偽りながら仲間を探すふりをして、殺害するヴィーガンを選ぶ。逃げるヴィーガンたちを追いかけるヴィンセント。まるで狩りをするような流れだ。
ラストはあっけなく終わる。ヴィンセントとソフィーが行ってきた悪事は、同業者からの告白で判明する。そもそもが、肉を食べた際にペースメーカーが出てくるなんてのはやりすぎだ。末期ではソフィーはヴィーガンを探すために娘の彼氏をターゲットにしようとしたりもする。
そこまで追い詰められた夫婦だが…。全体としてコメディの雰囲気が強い。この文字面だけ見ると人肉を食べる鬼畜な夫婦というイメージだが、全体として面白の要素が強い。
社会風刺的な作品?
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