2023.10.15 資産家内部の信じられないゴタゴタ【バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版】
バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版 [ ディーン・フジオカ ]
評価:3
■ヒトコト感想
ドラマ版は見たことがある。シャーロックホームズを模倣したようなキャラが事件を解決する。そのドラマの劇場版だ。「バスカヴィル家の犬」はホームズのシリーズとしては有名だろう。犬が事件の重要なカギとなる。華麗な一族の長が狂犬病で死亡する。携帯の画面には魔犬が赤い目を光らせている画像が撮影されていた。魔犬の伝承により呪われて殺されたという流れとなる。
お決まり通り、ワトソン役の若宮が屋敷内で様々な出来事に翻弄される。一方でホームズ役は独自の動きをして何かしら先の先まで見越して動いている。娘の誘拐事件から続く因縁の物語となっている。ラストの30分でひたすら事件の経緯が語られている。
■ストーリー
莫大な遺産を遺して資産家が謎の変死を遂げる。死の直前、娘の誘拐未遂事件の犯人捜索を若宮に依頼していた。閉ざされた島に降り立つ獅子雄と若宮を待ち受けていたのは、異様な佇まいの洋館と犬の遠吠え。容疑者は奇妙で華麗な一族と怪しき関係者たち。やがて新たな事件が連鎖し、一人また一人消えてゆく。これは開けてはいけない“パンドラの箱”だったのか?その屋敷に、足を踏み入れてはいけない―。終わらない謎へ、ようこそ。
■感想
ドラマ版を見ていないとキャラクター設定がわからない可能性がある。ワトソン役とホームズ役はキャラ的に明確になっているのだが…。資産家が謎の変死を遂げる。若宮が医者として変死を調査したところ狂犬病が死因とわかる。
今の時代、狂犬病は消滅したはずなのだが…。資産家は伝説の魔犬に噛まれて狂犬病になったのか。携帯には怪しげな写真が写っており、その後、長男も謎の魔犬を写真にとり、そのまま凍死してしまう。魔犬に呪われた家系として残された者たちは恐れおののくのだが…。
ホームズはひとり屋敷を離れて独自の調査をする。まったく関係ないと思われる部分を調査して謎を解くのは定番だろう。資産家の娘が何かカギを握っているのは間違いない。中盤にあっさりとホームズが事件の謎を解く。
そこからひたすら事件のバックグラウンドが語られる。本作のメインはこの部分だろう。事件を度外視して、ドラマ部分に重点を置いている。リフォーム会社の夫婦の娘が1歳で誘拐されたことから、事件のそもそものきっかけとなっている。
誘拐された娘が実は資産家の娘だった。リフォーム会社の夫婦と資産家の娘自身が家に復讐するために計画したことだった。さらに驚きなのは、資産家に長年使えてきた執事がすべてを知りつつ娘に協力し、最後には自分ですべての始末をつけている部分だ。
資産家内部でのごたごたに終始している。ホームズがまったく手がかりのない部分から信じられないような推理を展開する。キャラの面白さはドラマ版を見ていないと違和感をおぼえるかもしれない。
ドラマのファンならば楽しめるだろう。
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