宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟


 2022.3.16      ガミラス星人との友情物語【宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟】

                     
宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟 [ 菅生隆之 ]
評価:3

■ヒトコト感想
前回で「宇宙戦艦ヤマト2199」の概要が分かった。物語としては、それに続く流れなのだが、劇場版として特殊なエピソードが語られている。イスカンダルに到達した後のヤマトが戦闘民族であるガトランティスと遭遇するなど、地球へと戻る道のりは一筋縄ではいかない。そこから、ヤマトに恨みをもつガミラスが登場してくる。異空間へと迷い込んだヤマトの乗組員たちと、ガミラス星の者たちが異空間で鉢合わせとなる。

ここだけ見ると、人間だろうがガミラス星人だろうが違いはないと思われる。ちょっとした友情のようなものも芽生え始め、そこから強烈なインパクトのある流れとなる。ガトランティスとの対決にガミラス星人と協力して戦うなど、ちょっとした感動物語となっている。

■ストーリー
時に西暦2199年。苦難の航海を経て、目的地イスカンダルで〈コスモリバースシステム〉を受領したヤマトは、いままさに大マゼラン銀河を後にしようとしていた。だが突如、大マゼラン外縁部で謎の機動部隊と遭遇する。彼らこそは蛮勇で宇宙にその名を轟かす戦闘民族〈ガトランティス」。指揮官はグタバ遠征軍大都督「雷鳴のゴラン・ダガーム」を名乗り、艦の引き渡しを要求してきた。戦闘を避け地球へ急ぎたいヤマトに、突如空間を跳躍し紅蓮の炎が襲い来る。それはダガームが放ったガトランティスの誇る最新兵器〈火焔直撃砲〉の光芒だった。

間一髪、ワープでダガームの追撃を振り切ったものの、薄鈍色(うすにびいろ)の異空間へと迷い込んでしまうヤマト。ヤマトはまるで意志を持ったように舵を切ると、謎の惑星へと誘われていく。事態打開のため、古代、桐生、沢村、新見、相原の5人は惑星へと情報収集に降下する。地表に降り立った彼らが見たものは、そこにあるはずのない[艦(ふね)]。だがその艦内には先客がいた。それは七色星団の戦いを生き残りヤマトへの復讐を誓う、ガミラスのフォムト・バーガー少佐の姿だった。

彼らもまたここに迷い込み、脱出できないでいたのだ。ヤマトの空間航跡を追ってワープしたダガームもまた、薄鈍色の宇宙へとたどり着く。ヤマトが誘われた眼前に輝く惑星こそ、彼らが探し求めていた宝の星であったのだ。邪魔なヤマトをあぶりだすべく火焔直撃砲の砲門を惑星へと向けるダガーム。果たして古代たちは閉じられた空間を脱出し、ガトランティスの包囲網を突破できるのか。一刻も早く地球へ戻りたいヤマト、力で宝の星を求めるガトランティス、ヤマトを討たんとするガミラス―――それぞれの譲れぬ想いが交錯する。

■感想
イスカンダルから地球へとヤマトが帰る間での物語。戦闘民族のガトランティスは、圧倒的な攻撃力でガミラスの戦艦を破壊したりもする。ヤマトはガトランティスから逃げるために異空間へ迷い込んでしまう。今回は、異空間での出来事がメインだろう。

同じく異空間に迷い込んだガミラス星人たちと同じ空間にいるヤマトの乗組員たち。そこでは屋敷で共同生活するような形となる。服もいつの間にかユニフォームから私腹に変わっている。謎の惑星の奇妙さが強烈なインパクトとなっている。

屋敷から出ることができないヤマトの乗組員とガミラス星人たち。協力して脱出するための手段を探したりもする。限られた食料を皆で少しづつ食べたり、脱出するために床下を協力して掘ったり。種族は異なるが、お互いが分かり合えるということがわかってくる。

ちょっとした友情のようなものも芽生えている。ただ、ガミラス星人は目の前に宿敵ヤマトの乗組員がいるとは思っていない。ここが、物語のポイントだろう。いつガミラス星人は兄弟や仲間の仇であるヤマトの乗組員だと気づくのか。

偶然により屋敷から脱出する方法に気づく。そこから、ガミラス星人は目の前にいるのがヤマトの乗組員だと気づく。ごちゃごちゃがあるのだが、そこから協力してガトランティスと戦うことになる。ちょっとした友情が芽生えており、ガミラス星人は自らを犠牲にしてヤマトや仲間を助けようとする。

このあたりはちょっとした感動物語となっている。ガトランティスの圧倒的な攻撃力もヤマトの機転を利かせた攻撃で無効化され、最後には倒されてしまう。

シンプルだが、わかりやすいストーリーだ。



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