アンダー・ザ・ドーム4 


 2023.11.26      ドーム内部の大火事で酸素不足となる 【アンダー・ザ・ドーム4】

                     
アンダー・ザ・ドーム 4 / スティーヴン キング
評価:3
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■ヒトコト感想
シリーズの最終巻。どのような結末を迎えるのか。臨時町民集会が目の前に迫る中で、ドームに何が起きるのか。ドームが開き、それまでのジムの悪行がすべて暴露され、ジムが失脚しバービーがヒーローとなるパターンを予想していたが…。まさかドーム内の火事により終わりを迎えるとは思わなかった。

ドームは透明ではあるが空気をわずかに通すのみ。ドーム内で火事が起きると必然的にドーム内の酸素が不足してくる。まさにドームで覆われた条件の最悪なパターンが起きたということだ。ジムの一味はすべて崩壊し、ジム自身も死亡する。ドームが作られた理由は最後まで説明されないのは、作者のいつものパターンだろう。あまりラストの爽快感はなかった。

■ストーリー
臨時町民集会が目前に迫る。そこで反対勢力は死刑を宣告されるだろう。一方、子どもをはじめとする町民たちは不吉な夢を見始める。それは最後の災厄の予兆…。町は爆発の臨界に達した。浄めの炎が迫りくる。業火のハロウィンがやってくる!巨匠の筆力が描き出す未曾有の大破滅。あまりに圧倒的な大作、完結。

■感想
シリーズのラストとしてドームが開くのは想定どおりだ。ただ、ドームが開いてから外部の者たちにより、それまでのジムの悪事がすべて白日の下にさらされるかと思いきや…。ドーム内部での大火事により内部は混乱する。

前段として臨時の町民集会が開かれ、そこでの混乱がある。その混乱に乗じてハービーが助け出される。ドーム内部の混沌とした状況は、もはや秩序がないのと等しい。バービーたちが助け出されたあとに待っているのはジムに対して正義のさばきが下されるのかと思いきや…。

ドーム内部で大火事が発生する。これによりジムたちはシェルターに逃げ込む。それ以外の町人たちは次々と焼け死んだり有毒ガスにより死亡する。ドームに囲まれた町なので、火事により酸素が無くなっていくのは強烈だ。

屋外での火事ではあるが、ドームに囲まれているというのがポイントだ。燃焼により酸素がなくなるので、火は自然と消えていく。ただ、ドーム内部の人々は酸素がなくなるので死んでいく。ドームの際で外の酸素が豊富にある場所との違いが明らかとなる。

ドームの外から送風機でドーム内部に空気を送る。それにより多少の空気がドーム内部に投入され、わずかな生き残りだけがドームの際でギリギリ生きている状態だ。ジムたちはシェルター内部で殺しあいに発展し、心臓病で死んでいく。

最終的にはなぜドームが作られたのか、ドームが作られた目的は不明だ。ドームが解放されてからの状況は語られない。それまでのジムの悪事に対しても、町人がほとんど死んでいる状態なのであまり意味がないのだろう。

ラストで謎の答えが明かされないのはいつものパターンだ。



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