2023.10.22 ジムのやりたい放題も終わりに近づいている 【アンダー・ザ・ドーム3】
アンダ-・ザ・ド-ム 3 /文藝春秋/スティ-ヴン・キング(文庫)
評価:3.5
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■ヒトコト感想
バービーは無実の罪で投獄された。バービーを助けようとする勢力が作り上げられ、ジム側には不利な状況が段々と見えてくる。それまでやりたい放題だったジムの一味に天罰が下る雰囲気が漂ってきた。ジムはどこまでも独裁を続けようと無理筋を通そうとする。ただ、肝心のドームの秘密が暴かれようとし、ドームがもし消えたとしたらジムの悪事がすべて明らかとなるのだろう。
逆にドームが消えなければジムの天下は続くのだろうか。。。ジムとバービー側の激しい対立は深まるばかり。ドームの外側の権力者がジムを脅し始める。こうなると、ジムは追い詰められ続け、暴走する恐れがある。結末はある程度想定できるのだが、どのような形でジムが崩壊していくのかがポイントだ。
■ストーリー
透明な壁に閉ざされた町は独裁者ジムの手に落ちた。対抗しようとしたバービーは無実の罪で投獄され、悪意と暴力が人々を陥れてゆく。法も秩序も正義もドームの中には手を伸ばすことはできない!一方、天才少年ジョーと仲間たちは山中でドーム発生装置とおぼしき謎の機械を発見し…。破滅への予兆が高まりゆく緊迫の第3巻。
■感想
ドームに囲まれ外部から手を出せないことを良いことにジムはやりたい放題をする。自分と対立するバービーにすべての罪をかぶせ投獄する。ただ、そこまでやりたい放題したことで、周りからジムの怪しさとバービーが無実の罪だということに気づく者がでてきた。
伏線としてジムの悪事をつづった手紙に気づいてくる者あり。バービーの殺人ということにされていた死体を検分した医者は、ジムの犯罪の可能性があることに気づく。ここまで外堀が囲まれた状態であっても、ジムは強気にでることをやめない。
ドームが作られた元凶が発見された。はっきりとはしていないが、地球外生命体の実験機器のような雰囲気がある。簡単にはドームは消えない。ただ、ドームの発生機器が見つかったことで、今後はドームが消える方向にいくのだろう。
ドームが永遠に消えない前提で街を支配してきたジムはまだそのことに気づいていない。外部の権力者からジムに対して厳しい警告がされたとしても、外からは手が出せないことを良いことにジムは強気にでることになるのだが…。明らかにブーメランとなりそうな展開だ。
バービーが無実であることに気づいた者たちは、ジムに気づかれないように地下テロ組織のような活動をする。どのようにしてジムを牢獄から助け出すのか。一歩間違えれば、常識が通用しない独裁者であるジムに捕らえられ、罪をでっち上げられ投獄されてしまう。
ジムの包囲網が出来上がっているようではあるが、まだ脆弱だ。次巻では、ジムの帝国が崩壊し、ドームが消え、ジムのすべての罪が明らかにされるのだろう。既定路線ではあるが、どのようにしてジム帝国が崩壊するかが楽しみだ。
今までのやりたい放題のつけがすべて周ってくるラストが楽しみだ。
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