2023.8.28 突如発生した謎のドーム状の壁 【アンダー・ザ・ドーム1】
アンダー・ザ・ドーム 1/スティーヴン・キング
評価:3
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■ヒトコト感想
田舎町チェスターミルズに突然、透明なドーム状の障壁ができる。透明であるが強度は高く車や飛行機がぶつかってもびくともしない。空気と水はわずかに通す謎の壁。誰がなんのためにドームを作り上げたのか。様々な登場人物たちが突然出来上がった壁に戸惑う様子が描かれている。1巻では、突然できた壁に激突して死亡する人々を描き、閉じ込められた人々が、いつ壁がなくなるのかわからない状態で混乱しつつも、秩序を保つために動き出す。
警察署長が死亡したため、内部では秩序を保つために新たに警官を増やしたりもする。外部からまったく手出しできない状態のため、内部は治外法権となる。政府は外部からのミサイル攻撃で壁を破壊しようとするのだが…。
■ストーリー
ある晴れた日、田舎町チェスターズミルは透明の障壁によって外部から遮断された。上方は高空に達し、下方は地下深くまで及び、空気と水とをわずかに通す壁。2000人の町民は、脱出不能、破壊不能、原因不明の“ドーム”に幽閉されてしまった…。スピルバーグのプロダクションでTV化。恐怖の帝王の新たなる代表作。全4巻。
■感想
田舎町に突然発生したドーム状の透明な壁。下方は地中深くまで及び、壁の強度はすさまじい。透明なので飛行機は壁にぶつかり墜落し、車は何もないように見えるころで大破する。序盤は、突然発生した壁の事故の数々が描かれている。
それぞれの登場人物の視点で、壁に混乱する人々が描かれている。数メートル先へ移動するために車を発進させたが、すぐに大破してしまう。大事故で周辺は混乱し、最初は何が起こっているのかわからない状態から、次第に事の重大さが明らかとなる。
単純にドーム型の壁に囲まれているだけではない。空気や水は多少通すのだが、それ以外はまったく通らない。ということは、食料や燃料は今ドーム内にあるものだけ。外部からの補給はできない。仮にこの状態が長く続いたとしたらどうなるのか。
ドーム内の町の治安についても不安がある。外部には軍や警察がつめかけているが、ドーム内部で問題が起きたとしても、何も手出しできない。ドーム内での治安については自分たちで何とかするしかない。ドーム状の壁がいつまで続くかわからないのがポイントだろう。
ドーム内部では警察署長が死亡したため、新たな警官が組織されるのだが。。。明らかにワルが権力を手に入れ好き勝手にやるという雰囲気がある。ドーム内部の治安と、外部からどのように干渉するかの問題。そして、そもそもこのドームが、誰が何の目的で作ったのかがポイントとなる。
政府側はミサイルを撃ち込んででもドームを破壊しようと考える。長大な物語の序章として、ドーム状の壁が完成した場合の問題点がうっすらと語られている。
壁はいつまで残るのか。
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