沈黙のパレード


 2023.12.24    常連客が協力して殺害?【沈黙のパレード】

                     
沈黙のパレード DVDスタンダード・エディション [ 福山雅治 ]
評価:3

■ヒトコト感想
原作はすでに読んでいる。ドラマ版のガリレオを意識したキャラクターたちが動き回る。地元で人気のなみき食堂。そこの長女が行方不明となり殺されたと判明した。犯人と思わしき蓮沼は、証拠不十分ということで釈放されてしまう。少女の家族と町の人々はパレードのどさくさにまぎれて蓮沼を…。物語の流れとして、序盤ではこれでもかと蓮沼が嫌な奴として描かれている。

あえて、自分が釈放されてからなみき食堂に行き家族を挑発する。刑事のふがいなさと蓮沼にどのように天罰を与えるかという流れになるのだが…。湯川が蓮沼殺害事件だけでなく、その裏にある真実を解明する。湯川はなみき食堂や町の人々の心情までも理解し事件を解明している。

■ストーリー
天才物理学者・湯川学(福山雅治)の元に、警視庁捜査一課の刑事・内海薫(柴咲コウ)が相談に訪れる。行方不明になっていた女子学生が、数年後に遺体となって発見された。内海によると容疑者は、湯川の親友でもある先輩刑事・草薙俊平(北村一輝)がかつて担当した少女殺害事件で、完全黙秘をつらぬき、無罪となった男・蓮沼寛一(村上淳)。

蓮沼は今回も同様に完全黙秘を遂行し、証拠不十分で釈放され、女子学生の住んでいた町に戻って来た。町全体を覆う憎悪の空気…。 そして、夏祭りのパレード当日、事件が起こる。蓮沼が殺された。女子学生を愛していた、家族、仲間、恋人…全員に動機があると同時に、全員にアリバイがあった。そして、全員が沈黙する。湯川、内海、草薙にまたもふりかかる、超難問...! 果たして、湯川は【沈黙】に隠された【真実】を解き明かせるのか...!?

■感想
冒頭、なみき食堂の長女の才能や町をあげての盛り上げる雰囲気が描かれている。将来を嘱望され、町の人々から慕われた少女が行方不明となり何者かに殺害された。容疑者である蓮沼は過去にも別の少女殺害事件の容疑者となり証拠不十分で釈放されていた。

今回も蓮沼は黙秘を貫き釈放されたのだが…。刑事やなみき食堂の家族たちの苦悩が伝わってくる。町の人気者であった少女を殺した容疑者がのうのうとなみき食堂にやってくる。この蓮沼の憎たらしさが本作の面白さのポイントだろう。

蓮沼は何者かに殺害された。その謎を解くのは湯川だ。科学的なアプローチで実験を通して蓮沼殺害の謎を解く。そこから、犯人像を作り上げるのだが…。予想通り、なみき食堂の常連たちによる殺害の線が濃くなる。

食堂の常連たちそれぞれはちょっとした手伝いをしており、じゅじゅ繋ぎとなり蓮沼殺害へと繋がっていく。もともとは殺害まではいかず、蓮沼に真実を告白させるための仕掛けのはずが…。ひとりの男がエスカレートし蓮沼を殺害してしまう。。。

蓮沼関連が全てではない。実は少女殺害事件には裏があり蓮沼が犯人ではなく、別の犯人がいた。その絡みで、今回の蓮沼殺害計画が立てられていた。それまでの証拠から真犯人をあぶりだすのはすさまじすぎる。湯川が何のヒントもないところから事件を解き明かす。

湯川がなみき食堂の常連となったことがそもそものポイントなのだろう。湯川が関わることがなければ、もしかしたら蓮沼の殺害事件すらも解決されなかったかもしれない。

最後まで幸せな人がいないというのがポイントだろう。



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