沈黙の艦隊 エピソード1,2


 2024.4.16     独立国を宣言する原子力潜水艦【沈黙の艦隊 エピソード1,2】


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評価:3.5

■ヒトコト感想
漫画ははるか昔に読んだ覚えがある。当時はかなり流行っていて、人気作品であった。アニメ化されているのは知っていたが、見たことはない。アマゾンプライム限定での実写ドラマ化。潜水艦を舞台にした映画に外れはないと言われたように、本作もかなり楽しめた。まだ序盤であり、導入部として海江田の目的がわからないまま、原子力潜水艦を拿捕するという強硬にでる。

何かとアメリカの言いなりになっていた日本が、一個人の行動とはいえ、アメリカの意に反することを行う。エピソード2まででは、シーバットは「やまと」という名を宣言し、正式にアメリカと敵対関係にある。世界の海を自由に移動できる原子力潜水艦がどのような波乱を巻き起こすのか。楽しみでしかたがない。

■ストーリー
日本の近海で、海上自衛隊の潜水艦が米原潜に衝突し沈没した。艦長の海江田四郎(大沢たかお)を含む全76名が死亡との報道に衝撃が走る。だが実は、乗員は無事生きていた。事故は、日米政府が極秘に建造した高性能原潜「シーバット」に彼らを乗務させるための偽装工作だったのだ。 ところが、海江田はシーバットに核ミサイルを積載し、突如反乱逃亡。海江田を国家元首とする独立戦闘国家「やまと」を全世界へ宣言する。

やまとを核テロリストと認定し、太平洋艦隊を集結させて撃沈を図るアメリカ。やまとを追いかける、海自ディーゼル艦「たつなみ」。その艦長である深町(玉木宏)は、過去の海難事故により海江田に並々ならぬ想いを抱いていた。

■感想
海江田と潜水艦「やまなみ」の乗組員たちは、アメリカの潜水艦と激突し全員死亡した。実は海江田と乗組員たちは、アメリカの原子力潜水艦「シーバット」の乗組員として活動していた。日本とアメリカの政府が合同で、日本に原子力潜水艦を持たせるために選んだ作戦。

まず、前提として乗組員たちは全員死んだことになる。これは乗組員の家族たち全員に影響することだ。つまり、乗組員たちは家族と再会することをあきらめている。もはやシーバットに乗ることに人生をささげているといってもよいのだろう。

海江田がシーバットを奪い行方不明になる。ここから先のストーリーにも重要な影響を及ぼす場面もしっかり描かれている。出向直前にやまなみの乗組員たちだけでシーバットを検査した。このタイミングでシーバットの中に核ミサイルがあるかもしれない、という駆け引きが通用する。

世界の海を自由に移動でき、一度姿を消すと探しだすことが不可能に近い原子力潜水艦。そこに核ミサイルが搭載されているとしたら、いつでもアメリカのワシントンに核ミサイルを撃ち込むことができるということだ。

シーバットを追いかける日本のディーゼル潜水艦として「たつなみ」が登場してくる。艦長の深町は、漫画版ではかなり骨太な人物という描かれ方をしているが、本作では玉木宏が演じている。ちょっとイメージと違うかなぁ、と思ったのだが…。

たつなみの副長が女性になっているのも気になった。海江田の目的はまだ判明しない。日本政府としても、海江田とぐるで、原潜を手に入れようとアメリカから疑われたりもする。このひりひりする流れが良い。

日本政府がこんな大博打にでるとは考えられないのだが…。



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