ザ・マミー


 2023.5.28    母親の亡霊が娘に迫る【ザ・マミー】

                     
ザ・マミー [ パオラ・ララ ]
評価:3

■ヒトコト感想
同名のタイトルでトムクルーズの作品がある。本作はマミー(ミイラ男)とは関係なく少女エストレヤが母親の亡霊に悩まされながら、メキシコのギャングとのトラブルがある。母親をギャングに連れ去られたエストリヤは、同じように親のいない子供たちと共に生活する。子供たちはギャングの銃とスマホを盗んだということで狙われることになる。序盤は何が起きているのかわからない。エストリヤの母親の亡霊がエストリヤにつきまとう。

母親の亡霊がエストリヤの危機を告げ、男を自分たちの元に連れてこいと言う。母親は恐怖の亡霊の体をなしているが、実はエストリヤを守っていたという流れなのだろう。子供たちがギャングと対決するというのも強烈だ。

■ストーリー
11歳の少女エストレヤの母親はギャングに連れ去られ行方不明となっていた。エストレヤは母を捜すため家を出る。想像を絶する恐怖が彼女を待ち受けていることを知らぬまま…。やがて奇妙な出来事がエストレヤに頻発。母の話し声がする、誰かに腕をつかまれ引きずり込まれそうになる、不気味な血の模様が壁を走る、人形が動き出す…。そして、ある日ギャングの一人カコが何者かによって殺されると、また母の声がした。その声は、カコを殺した男がエストレヤを捜しに来ると告げ、男を自分の元に連れてくるように言うとどこかへ消えてしまった…。

■感想
主人公は少女エストレヤだ。母親がギャングに連れ去られ、同じような境遇の子どもたちの仲間に入る。この子供ギャングたちは、まさに子供たちだけで生活している。大人のギャングたちと対立関係にあり、ギャングのひとりから銃とスマホを奪ったりもする。

小学生と思われる子供たちが小さなギャング組織となる。子供たちだけで廃墟で生活している。これがメキシコの実情なのだろうか。驚きの展開ではあるが、大人のギャングたちは子供ギャングたちを壊滅しようと狙っている。

エストレヤは母親の亡霊のようなものを見る。明らかにホラーな展開だ。血の線のようなものが動きだし、エストレヤに迫る。何かをエストレヤに伝えるような形で、エストレヤに付きまとう。良い意味での心霊現象とは思えない、恨みのあるような亡霊が付きまとってくる。

エストレヤは子供ギャングたちと逃げながら生活しているが…。母親の亡霊が、あるギャングがエストレヤを探しにくると危機を伝えてくる。その男を自分たちの元に連れてくるように亡霊が指示をするのだが…。

ギャング同士の抗争に紛れながらエストレヤは逃げ切ることに成功するのだが…。子供ギャングのボスがあっさりと銃で殺されてしまう。単純なホラー物語ではない。どちらかというと、ホラーの要素はオマケでしかない。

メキシコのギャングの抗争の特殊さと、小学生たちがグループを組んで子供だけで生活するなんてのが当たり前にあるのがすさまじい。母親は、結局はエストレヤを守り、ギャングを倒すという流れとなっている。にもかかわらず、母親の描写が恐ろしい亡霊チックなのは気になった。

子どもギャングたちの現状はすさまじい。



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