2023.2.18 極寒の海を泳ぎきる【ザ・ディープ】
ザ・ディープ
評価:3
■ヒトコト感想
アイスランドの漁師たちの漁船が沈没し、極寒の海に投げ出されてしまう。ウインチで網を引っ張るのだが、その網が海底にひっかかり、そのままウインチを巻くと船が傾き、そのまま沈没してしまう。雪が降る北太平洋の海に投げ出された漁師たち。あっという間に凍えておぼれ死んでしまう。その中でグリだけは寒さに耐え近くの島に泳ぎついてしまう。
雪が降る海の中で泳ぐのは普通ならば不可能だ。それをグリは泳ぎ切り島にたどりついてしまう。グリの生還は奇跡と言われ、周りからも島の近くに座礁したのだろうと怪しまれたりもする。強烈なのは、グリの奇跡を分析するため、屈強なイギリス海兵隊と共に冷たい水の中での実験をする場面だ。グリはアザラシと同じような脂肪に守られているというのはすさまじい。
■ストーリー
アイスランド沖の海上で漁船が沈没し、漁師たちは極寒の海に投げ出されてしまう。寒さに耐えながら救助を待つも海中へ消えていく仲間たち。そんな中、新米漁師のグリが奇跡の生還を果たす。唯一の生存者として大きな注目を浴びるグリだったが、次第に苦悩と葛藤が重くのしかかっていく。
■感想
序盤は漁師たちの日常が描かれている。仲間と共に漁に出発するグリ。過酷な環境ではあるが、仲間と共に漁をするグリ。ここでウインチが網を引っ張りすぎて船が傾いてしまう。この状況であればウインチを止めるところだが、ウインチが故障して止めることができない。
あっという間に船は傾きそのまま沈没してしまう。小さな船なので、乗組員たちは海に投げ出されてしまう。これが常夏の海であればまだ生還できたのだろうが…。真冬の北太平洋の海であればすぐさま凍死してしまう。
船の破片に捕まり泳いで島に帰ろうと仲間を励ますグリ。仲間たちは次々と意識を失い海に沈んでいく。なぜグリだけが泳ぎ続けられるのかが不思議だ。上着を脱ぎ身軽になるとそのまま夜の海をゆっくりと泳ぎ続け、ついには島に到着してしまう。
とんでもないことだ。島に助けを求めた際に、泳いできたと言うと、島の住人に酔っぱらいと間違われたりもする。救助されてから病院で話をしても誰も信じてくれない。当然のことだろう。極寒の海を泳いできたなんてのは誰も信じられないだろう。
強烈なのは、グリの生還が信じられず実験をする場面だ。屈強なイギリスの海兵隊と共に冷たい水の中でどれだけ動けるかを実験する。海兵隊たちが寒さに耐えきれず脱落する中で、グリだけが平然とした表情で水の中にいる。
グリの身体はアザラシと同じような脂肪に包まれており、脂肪により体温が確保されたため極寒の海を泳ぎきれたのだろう。グリはたちまち有名人となり、周りから注目されることになる。グリ自身はそんなことをひとつも望んでいない。
終始、グリのもの悲しい表情が印象的だ。
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