ザ・ボーイズ シーズン1 DVD コンプリートBOX(初回生産限定) [ カール・アーバン ]
評価:3
■ヒトコト感想
マーベルなどで、ヒーローは無条件で人々から賞賛されることについてのアンチテーゼなのだろう。スーパーヒーローの組織が何かしら悪の道に進もうとする。堕落したスーパーヒーローたちを狙うのはビリー・ブッチャーという謎の男だ。ヒーロー側から見ると、まさによくあるヒーロー映画での悪役そのものだ。
現時点ではブッチャーがヒーローを狙う理由は明確にされていない。何も知らない一般人が突然ヒーローの素早い動きに激突され、体が粉々になる。ヒーローの正義の行いのための尊い犠牲となっているのだが…。犠牲者の関係者からすると納得できないだろう。無条件にヒーローだからと賞賛されるのはおかしいのは確かだ。ヒーロー内部のドロドロとした人間関係もポイントだろう。
■ストーリー
スーパーヒーローに愛する人を殺され人生を奪われた家電販売員のヒューイ・キャンベルは、堕落したスーパーヒーローに鉄槌を下そうとするビリー・ブッチャーと手を組み、人生が一変するのだった。ザ・ボーイズはあるスーパーヒーローを倒す。スターライトは新人の洗礼を受け、ホームランダーはますます傍若無人になっていく。そして上院議員はその力をそがれていく。
■感想
ヒーローは悪を倒して人々を救う。確かにそうかもしれない。ただヒーローだからといって何でもやりたい放題でいいわけがない。映画やアニメなどで大暴れしているヒーローの裏の部分を描いた物語だ。
冒頭で、ごくごく平凡なカップルが仲睦まじく話をしていると、突然目の前の彼女の身体が粉々になり彼氏は切り取られた手だけを持つ状態となる。少し先には素早い動きをするヒーローが慌てたように言い訳をしている。ヒーローの行動による一般人の犠牲はあり得ることなのだろう。
ヒーローだから清廉潔白で性格が良いわけではない。ヒーローの中には最悪な人物もいる。そんな当たり前のことを描いた作品だ。謎の男ブッチャーによりヒーローへの復讐を考える者たち。まだ今の段階ではなぜブッチャーがここまでヒーローを狙うのか描かれていない。
それと共にヒーロー組織の悪の部分が描かれている。目的を達成するために邪魔な者はヒーローがひそかに暗殺する。国防をヒーローに任せる法案に反対する者には、ヒーローを使ってスキャンダルを起こす。まさに悪の組織そのものだ。
スーパーマンのような強さを示すのはホームランダーだ。他のヒーローは弱点もある。ブッチャーたちは透明になるヒーローを捕獲し、殺害しようと企てるのだが…。ヒーローも無敵ではない。ヒーローとボーイズたちの対決が描かれていくのだろう。
ヒーロー組織の自作自演やヒーローたちの胸糞悪くなるような考え方は、より強調されることだろう。ヒーローが悪となり、今までの悪役と思われた者たちが主人公となる。新しいタイプの物語かもしれない。
グロテスクな描写が多数登場してくる。