テイク・シェルター


 2024.1.30    悪夢は正夢となる?【テイク・シェルター】


                     
テイク・シェルター(Blu-ray Disc)/マイケル・シャノン,ジェシカ・チャスティン,ジェフ・ニコルズ
評価:3.5

■ヒトコト感想
田舎町の工事現場で働くカーティス。耳の不自由な娘ハンナと妻のサマンサと幸せな生活を送るのだが…。カーティスは悪夢を見始める。それは大災害の悪夢で黄色い雨の影響で周りがおかしくなっていく夢だった。悪夢に悩まされカーティスは変わっていく。精神衰弱のような状態なのだろう。悪夢が現実になることを恐れ、借金をしてでもシェルターを作ったりもする。

ハンナの耳の治療のため金が必要ではあるが、サマンサに無断で借金をしたりもする。カーティスの暴走は周りの常識人からすると異常に映る。田舎町なので、人間関係は濃密であり、カーティスがおかしくなったのは町中に広まる。果たして、カーティスの悪夢は正夢なのか…。

■ストーリー
巨大竜巻、黄色い雨、空を覆う黒鳥の大群・・・・・。 その悪夢はある日突然始まったー。田舎町の工事現場で働くカーティス(マイケル・シャノン)は、耳の不自由な娘ハンナと妻サマンサ(ジェシカ・チャステイン)と慎ましくも幸せに暮らしていたが、ある時を境に、たびたび大災害の悪夢に悩まされるようになる。 そのあまりに恐ろしいイメージは日ごとにリアルさを増していき、やがてその恐怖に取り憑かれてしまうカーティス。

近いうちに必ずや地球規模の天災が発生すると信じてやまない彼は、家の近くに深く穴を掘り、避難用シェルター作りに没頭し始めるが、家族や友人はまったく彼の行動に理解を示さず、むしろ不信感を募らせる一方だった・・・・。果たして、カーティスの常軌を逸した言動は哀れな妄想なのか、それとも・・・・。

■感想
娘の耳が聞こえないことが悩みではあるが、幸せな生活を送るカーティス。カーティスの会社の健康保険のおかげで、ハンナの耳の手術が無料でできることがわかり妻は喜ぶのだが…。カーティスは悪夢を見始める。

伏線として、実はカーティスの母親は精神の病で施設に入っていたとある。息子であるカーティスも同じように精神が崩壊していくのか。。。カーティスの悪夢はリアルだ。大嵐の中で黄色い雨が降る。それを浴びるとおかしくなりカーティスに襲いかかってくる。とんでもなく恐ろしい状況だ。

病院へ行くが原因が判明しない。カーティスは繰り返し悪夢を見るため、ついにある決断をする。カーティスは夢はすべて正夢だと思い込み、嵐に備えるためにシェルターを用意する。それもサマンサに内緒で借金し会社の重機を勝手に持ち出して工事したりもする。

そのことがばれて会社を首になり、ハンナの耳の手術もできなくなる。ここまでカーティスがやりたい放題すると、サマンサが激怒するのも当然だろう。ただ、カーティスの状況を説明しても誰も理解してくれないのは明らかだ。

カーティスの悪夢を再現するような大嵐が発生し、カーティスと家族たちはシェルターに避難する。一晩避難した後、外に出ると…。普通の嵐が去った後の跡片付けをする近所の者たち。これでカーティスの悪夢はカーティスの精神の問題という流れとなる。

ここから、カーティスは病院へ行き、精神の病を治すために施設に入ることを決断するのだが…。これで終わらないのが良い。家族で旅行に行くと、そこでハンナが嵐が来るとつぶやく。。。そこに黄色い雨が降る。すさまじい絶望感だ。

結局、カーティスは正しかったということなのだろう。



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