セラヴィ!


 2024.4.6    これがフランスの結婚式の様式か【セラヴィ!】


                     
セラヴィ! [ ジャン=ピエール・バクリ ]
評価:3

■ヒトコト感想
ベテランウェディングプランナーのマックスが、様々なトラブルを抱えながら結婚式を成功させる物語だ。面白ドタバタ劇なのだが、フランスの結婚式の様式が良くわかる作品だ。古城を結婚式の舞台として利用しポンコツなスタッフたちと奮闘する。素人のウェイターに場違いな歌を歌う歌手グループ。食いしん坊で女好きなカメラマンに、新婦を口説こうとするスタッフまで。

これほどダメなスタッフたちの中で、結婚式の主役であり、主催者でもある新郎が嫌な奴ときている。成功する要素がないような結婚式ではあるが、絶妙な展開を見せている。多種多様な人種がスタッフとして参加しているのもよい。途中で無理だとあきらめてもよい展開だが、マックスが決してあきらめないのが良い。

■ストーリー
ウェディングプランナーとして30年間、数え切れないほどの結婚式をプロデュースしてきたマックス(ジャン=ピエール・バクリ)は、そろそろ引退を考えていた。そんなある日、17世紀の城を舞台にした豪華絢爛な結婚式の依頼が舞い込んだ。いつも通り式を成功させようと、完璧な準備を整えたのだが、なんと集まったスタッフたちが全員ポンコツ!!

バンドのボーカルは新郎の希望と真逆の歌を熱唱しワンマンショー気取り、カメラマンは写真撮影よりもつまみ食い、ウェイターは新婦にうつつを抜かし、おしゃべりに夢中…。マックスの努力も虚しく、次第に式は大惨事と化す…。前途多難すぎる結婚式、果たして、チーム一丸となって成功させることはできるのか!?

■感想
数々の結婚式を成功させてきたベテランウェディングプランナーのマックス。スタッフは良く知る仲間なのだが、ポンコツで一部を首にしたりもした。今回の結婚式は古城を利用し中世を思わせる雰囲気を醸し出している。

新郎が嫌味で細かい嫌な奴であり、何かと細かな指摘をマックスにする。スタッフが有能であればマックスは落ち着いていられるのだが…。様々なトラブルが発生し、スタッフのポンコツ具合も相まって、結婚式はカオスと化す。面白結婚式の雰囲気がある。

最大のトラブルは冷蔵庫のプラグが抜かれており、肉がすべて腐っていたことだ。臨時のウェイターが髭を剃るためにプラグを抜いたのだが…。どのようにしてこのピンチを回避するのか。大量の冷凍パイを焼いて出す。アンチョビ入りで塩辛いパイにさらに塩を振りかけて、炭酸水を大量に飲ませて客の腹持ちをよくさせる。

その間に、新たな料理を作ろうとするのだが…。偶然にも新郎がくそ長いスピーチを行ったため、間を持たせることができている。3時間の新郎スピーチに客たちがうんざりしている姿は最高だ。

ラストのイベントで新郎が風船につるされ、空中でダンスを踊るようなシーンがある。ここでスタッフたちのミスでロープを離してしまい、新郎の風船はどこかに飛んでいってしまう。花火は失敗し、古城は電力不足で停電する。

さすがのマックスもお手上げ状態なのだが…。ここで、これまでポンコツ具合をこれでもかと見せていたスタッフたちが、自分たちで動き出し、結婚式を復活させている。この流れは最高だ。マックスに言われるがまま動いていた者たちが自分の判断で動き、成功する。

フランスの結婚式の特殊さが良くわかる作品だ。



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