三体 エピソード9,10


 2024.9.21     いまだ三体の正体は判明しない【三体 エピソード9,10】


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評価:3

■ヒトコト感想
汪淼は三体の正体にたどり着きそうになっている。ゲーム三体の中で三体世界を体験し、そこから正体にたどり着くことができるのか。このエピソードで初めて史強から異星人というワードがでてきた。それでも汪淼からすると正体不明の存在をただ単に異星人と言っているだけという感覚だ。科学者は地球外生命体の存在は信じるのだが、人類に影響を与えるまでに近づくことはできないと考えているのだろう。

科学境界との会話の中で主の存在に触れると、それが何なのかを探ろうとする。科学者が次々と自殺している現実は、何かの攻撃だと考えている。ただ、人類では不可能なことを実行している存在をまだ理解できないでいるというのが正しいのだろう。

■ストーリー
ゲーム「三体」から現実世界に戻ってきた汪淼と史強は“有能な助手”徐冰冰と共に「三体」世界を検証。ゲームの目的や世界観が謎に包まれており、シンプルに見えて細部の体感があまりにリアルなことに違和感を抱き、制作会社に注目する。その一方で、科学者の自殺はいまだに続いていた。常偉思(チャン・ウェイスー)はこれ以上の犠牲を食い止めるべく、史強らに“科学境界(フロンティア)”や申玉菲と接触のある優秀な科学者たちの特定を命じ、保護することにしたが…。

汪淼とともに申玉菲の元を訪ねた史強は、楊冬の死が問題解決の鍵を握っていることをつかむ。そして徐冰冰を通して楊冬が自殺するまでの様子を丁儀から聞き取り、彼女の行動を洗い直すことに。一方、常偉思も独自のルートで宇宙の瞬きについて調べを進め、史強と同じような情報を得ていた。だが、その不可解な理屈に疑問は深まるばかり。そんな時、汪淼は葉文潔に頼まれ大学でナノ物理学について講義を行い、彼女が経験した更なる過去を知る。

■感想
三体世界の正体はどのようにして明らかになるのか。汪淼は科学的なアプローチを続けるのだが、人類では実現不可能なことばかりを目の当たりにして、困惑するしかない。下手に科学の知識のない史強は、無垢な言葉を続ける。

人類で実現不可能ならば、それは異星人の仕業だと話をする。バーチャルゲームの中では、何回も文明が絶滅している。三体世界は何度も文明が滅亡しながら、進化をつづけてきたということなのだろう。とんでもなく長い年月をかけて科学が進歩したのが想像できる。

敵の存在がだんだんと明らかになってくる。科学境界の中でも複数の派閥があり、あからさまに人類に敵意があることをアプローチする者もいる。ただ、この段階ではまだ何も具体的な存在は見えてこない。この状態であれば原作を知らない人はモヤモヤしてくるだろう。

しばらくの間、同じことの繰り返しのように感じるのかもしれない。科学境界がカギを握っているのは間違いない。三体世界に人類が知られることになったきっかけの過去の回想も描かれている。

物語が急激に面白くなるのは、三体世界が地球を狙っており400年後に地球に攻め込んでくると判明してからだ。今の段階では科学技術の進歩を妨害する工作がひたすら行われているだけ。三体世界の存在が明らかにならない限り、劇的に面白くなることはないだろう。

強烈なインパクトがある展開を楽しみに、どのような流れですすんでいくのか。ちょっと退屈になりがちになったパートではある。もう少しスピード感がなければ面白さを持続するのは辛いのだろう。

早く三体世界の正体が判明することを期待してしまう。



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