2024.9.3 網膜のカウントダウンの正体は?【三体 エピソード3,4】
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評価:3
■ヒトコト感想
汪淼の目にはカウントダウンの数字が見え続ける。この部分をメインに描いている。今回は原作を読んでいないと少し退屈に感じるかもしれない。長い前振りともいえる。人の目の中に常に動く映像を見せる。現代の人類の技術では絶対に不可能なことなので、医者に見せても心因性の問題として片付けられるだけ。汪淼の中では心因性の問題というのは最初からない。
科学境界との出会いにより、人類をはるかに超越した存在によるいたずらなのだと考えるようになる。その行き着く先が科学者の自殺につながるのだろう。汪淼の苦悩が描かれている。そして、科学境界と科学者の自殺の関連性に気づき始めた史強の存在は心強い。しばらく三体世界の存在は明らかにされないだろう。
■ストーリー
写真の中に突如現れた謎の数字はカウントダウン。そう気づいた汪淼は、さまざまな角度から検討を行うが、やはり超自然的な力が働いたとの思いを深める。妻や娘にも適当に撮影するよう頼み、祈るような気持ちで現像をするが、2人が撮った写真に数字は現れなかった。カウントダウンが現れるのは自分が撮影した写真だけだと悟った彼は、絶望に駆られ、夜の街に車を走らせる。だが、更なる恐怖が彼を待ち受けていた…。
止まらないカウントダウンに、汪淼は睡眠を取ることもできず憔悴しきっていた。科学では解明できない現象に、科学境界(フロンティア)で聞いた射撃手と農場主の仮説、そして自殺した科学者たちが頭を離れない。勤務先の国家ナノサイエンステクノロジー研究センターのラボに向かった汪淼は、部下との会話からある決断を下す。一方、楊冬の自殺前の行動について捜査を進めていた史強は、汪淼の状況を承知の上で改めて提案を持ちかける。
■感想
写真の中の数字から始まり、自分の視線の中に常に動く数字のカウントダウン。普通に考えると心霊現象だとか自分の心因性の問題に行き着くだろう。医者に見せても明確な答えは得られない。医者は今までの症例から似たものを見つけ出しアドバイスするだけ。
未知の症状については無力なのはわかっていたことだ。汪淼はここで、科学境界のことを思い出し、人類をはるかに超越した存在を認識し始める。汪淼が研究を止めることでカウントダウンが止まるというのはいかにもなパターンだ。
科学者は人類をはるかに超越した存在が宇宙のどこかにいると考え、今まで人生をかけてきた物理学が超越者の気まぐれだとわかると、自殺にまで行きついてしまう。ネタばれとなるが、三体世界が人類の技術の進歩を遅らせるために目くらましに情報をかく乱したというのが正しいのだろう。
まだ、三体世界は登場してこない。科学境界の存在が怪しげな雰囲気をだしているが、これこそが三体世界の代弁者ということなのだろう。三体世界が明らかとなってからが物語の本番だろう。
汪淼が科学境界の怪しさに気づき始めている。そして、超越者の正体についてもおそらく次回あたりで気づくのかもしれない。はるか何百光年も離れた惑星から汪淼に向かって何かしらシグナルが発せられるのだろう。
原作を読んでいる身からすると、三体世界を模したゲームをどのように表現するのかが気になった。序盤でのある意味映像的なインパクトのある出来事ではあるが、それをどうやって表現するのか。まだ面白さの本質にはたどり着いていない。
映像化の難しい部分がこれからやってくるのだろう。
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