2024.11.11 三体世界とのファーストコンタクト【三体 エピソード23,24】
amazonプライム
評価:3
■ヒトコト感想
明確に敵の姿がはっきりとした。ETOの総会に参加し、そこで総帥の姿が明らかとなる。観衆の疑問点である三体世界とのコンタクト方法だが、ここにきてやっと最初のコンタクトについての話が登場してくる。それは、ETOの総会で総帥が自ら過去を回想することになる。その前段としてETO内部での過激派たちはこの時点で粛清されている。
人類の技術では到底異星人とのコンタクトはとれないと思われていたのだが…。若い総帥は気づいてしまう。太陽が巨大な電波の増幅器であることを…。ひたすら回想が続き、どのようにして若き総帥が太陽の秘密に気づいたのか。そして、上司に秘密で太陽に向けてデータを送信する。その結果は数年後にやってくるのだが…。
■ストーリー
慕星の事件と海市行きの列車内で起きた殺人事件の状況やその容疑者から、捜査線上に1人の人物が浮かび上がる。汪淼は頭では分かっているものの解せずに困惑するのだった。そんな中、ついに迎えた地球三体協会の集会の日。史強は最悪の事態となることも想定し、常偉思の協力の下、万全の態勢を整えて汪淼を送り出す。汪淼が会場に入ると、すでに大勢の会員たちが集まり、激しく潘寒に詰めよっていた。
集会にて、葉文潔の追憶は静かに続いていた。1971年、太陽雑音の研究中の葉文潔は、太陽放射に時折起こる奇妙な変化に気づくも、原因を見つけられずにいた。そんなある日、外国の学術誌に掲載された論文に彼女は注意を引かれる。木星が二度にわたり自ら強力な電磁波を放ったというのだ。その日付は、奇しくも紅岸監視システムが強烈な太陽の干渉を受けた日だった。偶然すぎる現象の一致に、彼女はある仮説の検証実験を望むが、雷政治委員は強く反対する。
■感想
メインは三体世界とどのようにしてコンタクトをとったかが描かれている。敵は地球外生命体だと明確になってから、それを支援する団体であるETOをターゲットとする作戦センター。ETOの総帥が狙われるのは当然のことだろう。
ETOの総会で総帥はどのようにして三体世界とコンタクトをとったかを語る。これまでしつこいほど前振りとして描かれていた過去の紅岸での作業や試験がまたまた描かれている。ただ、異なるおは太陽が巨大な電波増幅装置だということを理解し、太陽に向かってメッセージを送信したことだ。
宇宙全体へ地球からのメッセージが拡散される。それを拾ったのは三体世界で、地球に対してメッセージを送り返してくる。ここでポイントなのは、太陽に向かってメッセージを送ってからすぐに返信が来るかと思いきやまったくこない。
この時点で、この宇宙には知的生命体は存在しないと諦めていたのだが…。数年後に偶然電波を受信し三体世界からのメッセージが流れてくる。このメッセージの恐ろしさはすさまじい。人類が判別できる言葉で「応答するな」と警告している。
なんとも恐ろしい警告だ。「応答するな」というのは、つまり応答したことで何か大きな災いが起こる。人類に嫌気がさしていた若き日の総帥はそこで応答してしまうのだろう。その後、三体世界に地球の座標を知られ移住の対象となったとしても…。
物語も後半に近づいてきた。結局はETOの壊滅でこのシリーズは終わるのだろう。相当長いシリーズではあったが、それなりにインパクトがある。できるならば、この先も描いてほしいのだが難しいのだろう。
ついに三体世界の全貌が明らかとなる。
おしらせ
感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp