2024.9.25 物語の進みが遅くてもどかしい【三体 エピソード11,12】
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評価:2.5
■ヒトコト感想
若き日の葉文潔が仲間に裏切られたことで、人類を見限り三体世界へとデータを送ったということなのだろう。葉文潔の過去を描いているパートなのだが、このあたりはさらりと終わってよいような気がしたのだが…。かなりの時間を割いている。そこから現代のパートに戻り、VRゲームの三体を解き明かすことに心血を注いでいる。三体世界の秘密を解くことで、何が明らかになるのか。
史強は考え方がシンプルでよいのだが、原作を読んでいる身からすると、もう少し展開を早くして三体世界がはっきりとしてからの人類の対応を描いてほしかった。この部分にかなりの時間をかけているのだが、ここからスピーディに物語は進んでいくのだろうか?
■ストーリー
北部営林場にて伐採作業に明け暮れる若き日の葉文潔は、白沐霖(バイ・ムーリン)記者の手紙を代筆しながら、久方ぶりの温もりに包まれていた。それからほどなくして、葉文潔は連隊本部に呼び出され、くだんの手紙について詰問を受ける。彼女が西側資本主義社会に波紋を起こした話題書「沈黙の春」に感化され、環境問題にかこつけて社会主義思想を攻撃しているというのだ。白沐霖の名を出すまいとした葉文潔を待っていたのは、信じ難い裏切りであった…。
少しずつ明らかになる葉文潔の過去。汪淼の話を聞いた史強は、穏やかな老後を過ごしているかに見えた葉文潔が、自殺した楊冬、科学境界(フロンティア)、そしてゲーム「三体」の全てと接点を持つことに気づく。早速捜査に乗り出すが、常偉思から葉文潔はかつて国防重点プロジェクトに関わっていたため、その経歴が一部機密指定になっていると告げられるのだった。一方、「三体」攻略の鍵が太陽運行の法則にあると推測した汪淼は、天文学者をゲームに誘うことを思いつくが…。
■感想
葉文潔の過去を描くのはそこまで重要ではないように思えたのだが…。この部分にエピソードを一つ使っている。そこから現代に戻り、相変わらず汪淼はゲームの攻略に力を注いでいる。別の科学者もゲームを解くためにゲームに参加したのだが…。
ゲーム内では太陽がどのような動きをするかを予測しさえできれば、ゲームクリアらしい。根底にあるのは、三体世界がゲームにあるように何度も文明が滅びながら、少しづつ変化し、太陽の運行を攻略した際には、現在の高い技術力を手に入れたということを示したいのだろう。
ゲームをクリアしたらどうなるのか。そこから三体世界の全容が明らかとなるのか。科学境界との対決が見どころのひとつではあるが、どこまで描かれるのか。面白い部分がこの先続いていくのはわかるのだが、なかなかその部分に到達しないためもどかしい気持ちになる。
超絶に面白いパートに早くすすんでほしい。ここ最近のエピソードはサラリと流すこともできるのだが、あくまでも原作に忠実に実写化しているということなのだろうか。。。
史強の考え方がシンプルでよい。大多数の観衆は史強と同じ気持ちでいるのだろう。太陽運航の法則を発見してゲームをクリアしたからといってどうなるのか?史強と汪淼の人間関係が強まっているというのはよくわかるが、後半では汪淼はほとんど登場しなくなるのだろう。
ここからさらに新しいキャラが登場し、事態は複雑化していくはずだ。科学境界の不気味さで物語は成立しているといってよい。三体世界の存在がはっきりしてからがこの作品の面白い部分だ。
我慢強く待つ必要があるのだろう。
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