るろうに剣心 最終章 The begining


 2023.3.4     剣心の頬の傷の秘密【るろうに剣心 最終章 The begining】

                     
るろうに剣心 最終章 The Beginning
評価:3

■ヒトコト感想
るろうに剣心シリーズはすでに映画版としては完結している。原作マンガでもあったように、剣心が人斬り抜刀斎となるまでが描かれている。おとぼけで逆刃を使い人を殺さないと誓った剣心。そうなるまでが描かれている。人斬りとして新時代へ向けて暗躍する。剣心の頬の傷がどのようにしてできたか、という流れなのだが…。

いかんせん、メインのストーリーが弱い。剣心と強者との闘いがメインの本シリーズなのだが、唯一の見どころといえば、新選組の沖田との対決くらいだ。ラストの対決についても、とってつけたように敵が登場し剣心と対決する。架空でも良いので新選組のメンバーと激しい戦いを繰り広げる方がまだ見ごたえがあったかもしれない。

■ストーリー
動乱の幕末。緋村剣心は、倒幕派・長州藩のリーダー桂小五郎のもと暗殺者として暗躍。血も涙もない最強の人斬り・緋村抜刀斎と恐れられていた。ある夜、緋村は助けた若い女・雪代巴に人斬りの現場を見られ、口封じのため側に置くことに。その後、幕府の追手から逃れるため巴とともに農村へと身を隠すが、そこで、人を斬ることの正義に迷い、本当の幸せを見出していく。しかし、ある日突然、巴は姿を消してしまうのだった…。<十字傷>に秘められた真実がついに明らかになる。

■感想
剣心の頬の十字傷に秘められた真実。桂小五郎の指示のもと、人斬りとして暗躍する。最強の人斬りとしてのキャラは定番的だ。剣心といえばとぼけたキャラのはずが、昔の人斬り時代は他者を寄せ付けずひたすら人を斬ることだけに心血を注ぐキャラとなっている。

巴という女が近づいてきた際には、心を許すことはないのだが…。次第に剣心の気持ちは変化していく。強烈なインパクトはない。定番的な人斬りの物語となっている。唯一の見どころとしては新選組との対決だろう。

るろうに剣心の本編では斎藤一が大活躍していたが…。剣心と斎藤の出会いや、沖田との対決などが描かれている。池田屋襲撃事件で、剣心が助けに向かう場面が本作のメインなのだろう。新選組が登場しなくなると、そこからは定番中の定番という流れだ。

巴の婚約者を剣心が殺害していた。それも、頬の傷をつけた者として。それまでの巴との関係性が出来上がってきた後の真実ということで多少の衝撃はある。ただ、巴が何を目的として剣心に近づいたのか。巴の心境の変化は理解できなかった。

ラストは剣心を狙う者たちとの対決となる。印象的には唐突にでてきた強者な感じだ。巴を剣心に近づけた黒幕的な扱いなのだが…。シリアスで寡黙な剣心は、ごく普通の人斬りのイメージしかない。ステレオタイプな人斬りとなっている。

るろうに剣心シリーズとしての剣心のキャラが、昔はこうだったのだ、というのを示すためなのだろうが…。本作を映画化する必要があったのかは微妙だ。読み切りレベルのマンガを2時間の映画とする。微妙なのは間違いない。

るろうに剣心ファンは楽しめるだろう。



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