ロシアン・ルーレット
評価:2.5
■ヒトコト感想
謎の地下組織で行われている危険なゲーム。プレイヤーが円形に並んで、それぞれに拳銃を持たせ、銃弾を一発だけ込める。目の前の男の頭に銃を突きつけ、ランプがついたら銃を発射する。他人に命運を預けたロシアンルーレットだ。父親が病気となり、費用がないため、電気工事の青年ヴィンスが危険なゲームに参加する。
メインはこのゲームで何回も繰り返されるロシアンルーレットだ。周りで見ているセレブたちは、ひとりのプレイヤーに金を懸ける。兄弟で参加しているジャスパーとロナルド。兄は3度もこのゲームで生還している。過去に生き抜いているから強いというのは、単純に運が良いだけのように思えるのだが…。ラストでは、ヴィンスとロナルドの一対一のロシアンルーレットが待っている。
■ストーリー
病気の父を抱えながら、電気工の仕事で家族を養う貧しい青年ヴィンス(サム・ライリー)は、ある日、仕事先の家主が大金が入る仕事があるというのを盗み聞きする。時を同じくして、囚人のパトリック(ミッキー・ローク)は牢屋を出され、無理やり木箱に詰められ、ある館へ連れて来られる。そして、謎の男ジャスパー(ジェイソン・ステイサム)は、死に瀕した兄・ロナルド(レイ・ウィンストン)を病院から連れ出し、同じくその館へと向かう。
彼らが辿り着いたその場所では、17人の男たちがそれぞれ1から17までの番号をつけたTシャツを着せられ、円になっていた。その周りにいるのは、多額の金を各プレイヤーに賭ける男たち。ここでは、彼らの命を賭けた集団ロシアン・ルーレットが行われようとしていた。プレイヤーたちは、弾倉を無秩序にまわし、前に立っている男の後頭部へ狙いを定める。果たして彼らは、殺人者になるのか?被害者になるのか?はたまた何事もなく生き残ることができるのか?このゲームの勝率、わずか1%。勝てば大金、負ければ死。張り詰めた空気の中、最初のゲームの開始が告げられる・・・。
■感想
このゲームに参加させられるのは、何かしら問題のある者たちばかり。ヴィンスは何をやるかを知らずに大金が手に入るということで参加してしまう。この場に来ると、もう帰ることはできない。生き残れるかどうかはすべて運しだい。
最初のゲームでは、ヴィンスはあまりの恐怖にトリガーを引くことができない。ルール違反ということで、目の前の男に向かってトリガーを引く。とんでもない消耗なのだろう。ヴィンスは汗びっしょりとなり、ぐったりと疲れ切っている。ヴィンスに賭けている者もいるので、後に引くことはできない。
もう一人の主人公であるジャスパーとロナルド。兄であるロナルドが命を賭けてゲームに挑む。ラストでヴィンスとロナルドが最後に対決する。それぞれがお互いの額に銃を突き付けて同時にトリガーを引く。ここでも過去に生き残ってきたロナルドが強いということで、賭けでも人気となる。
単純に運だけの話なのだが…。結末としてはあっさりとヴィンスが生き残る。ここから、ヴィンスには1億近い大金が手渡される。現金をバッグに入れてさっさと帰るヴィンスの思いはどのような感情なのだろうか。
組織を信用していないヴィンスは、車で送るといわれてもそのままバックレてしまう。おそらく組織としては、命を賭けて戦ったヴィンスに敬意を払っている感じだが、ヴィンスは逃げてしまう。組織の人間も追いかけることはしない。
ヴィンスは金を母親に送り、めでたしめでたしのはずなのだが…。ここで兄を殺されたジャスパーがヴィンスを見つけてしまう。。。絶対にそのまま大金を手に入れて終わりとはならないとは思っていた。結局は、ヴィンスもジャスパーも共に幸せにはなっていない。
ロシアンルーレットの場面はとてつもない緊迫感がある。