2022.11.7 半径15m以内の生物は死滅する【ラディウス】
(r)adius/ラディウス [ ディエゴ・クラテンホフ ]
評価:3
■ヒトコト感想
序盤から衝撃的な展開が続く。目を覚ましたリアムは記憶をなくし、さまよい歩く。そしてリアムの半径15m以内に近寄った生物はみな一瞬にして死んでしまう。リアムの特異体質は宇宙船墜落に巻き込まれた際の影響というのはあとでわかる。自分がもしそんな体質になったら。人が一瞬にして電源が喪失したようにバタリと倒れる。
リアムの特異体質は一緒に事故にあったジェーンが近くにいることで中和されるとわかる。リアムとジェーンが近くにいれば問題はない。リアムが殺人犯として追われるくだりは、混沌としている。結局はリアムの体質について解明されることはない。ジェーンと離れ離れになるということは、リアム自身の存在が危険となる。強烈な流れだ。
■ストーリー
交通事故を起こし記憶を失くしたまま目覚めたリアム。助けを求め近くの町に入るが目にするのは住民の死体ばかり。謎のウイルスか何かが大気中に広がっているのではと疑い不安になる。ようやく生存者を見つけたものの近寄ろうとした途端、突如目の前で死んでしまう。何が起きたかわからないまま、リアムに近寄ったことで続々と増える死者。分かったことはリアムの半径15メートル以内に近寄った者は皆死んでしまうということ。
誰の助けも借りられず困惑するリアム。しかし、半径15メートル以内でも死なずにいる女性ジェーンと出会い、同じく記憶喪失の彼女と共にこの謎を解き明かそうとするが・・・
■感想
目が覚めると、事故を起こしてさまよっている状態のリアム。記憶が一部なくなっている。通りかかった車に助けを求めようとするが、突然車が暴走する。リアムが車に近づいていくと運転手は目が白くなり死んでいた。
物語の導入部分としては謎に満ちている。そこから、リアムが街のカフェにいくと、店員や客を含めすべての人間が目が白くなり死んでいる。そればかりか空を飛んでいたカラスまでも同じ状態で死んでいた。リアムの半径15m以内に近づいた生物はすべて死亡してしまうという流れだ。
リアムの特異体質の理由がわからないまま、謎の女ジェーンがリアムに近づいてくる。ジェーンは死ぬかと思われたのだが…。死なない。実はジェーンはリアムと共に事故にあった同乗者で、ジェーンがいることでリアムの半径15m以内に生物が入っても死ぬことはない。
ジェーンが中和剤扱いとなっている。リアムとジェーンが一緒に行動することで、人は死なない。そこからリアムは大量に人を殺害したテロ犯として警察から追われることになる。リアムとジェーンが引き離され、人が死んでいく場面は強烈だ。
ジェーンが撃たれてしまい瀕死の重傷を負う。そこで、リアムがジェーンをかかえて病院に駆け込む。この時点で絶対にジェーンとリアムが離ればなれになるのは確定している。病院のど真ん中でジェーンが手術のために離れていく。リアムの周りには医者や患者が多くいる。
さて、どうするのか・・・。ラストは驚きの展開だ。このリアムの謎の体質と、その前段では、実はリアムには別に大きな秘密があった。リアム自身が記憶を失い忘れていたこと。それを思い出し、ジェーンとの関係も思い出す場面は強烈だ。
リアムの体質の謎具合がすさまじい。
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