おそ松さん


 2023.10.23    すさまじい駄作【おそ松さん】

                     
映画「おそ松さん」 [ Snow Man ]
評価:2

■ヒトコト感想
昔アニメでおそ松くんを見たことがある。あの6つ子たちが成長し青年となってどのような生活をしているのか。人気アイドルグループがそれぞれ成長したおそ松くんたちを演じているのだが…。とんでもない作品だ。6つ子たちが資産家の養子になるためにそれぞれ独自の路線に進むのだが…。その妄想が終わらないから物語が進まないという流れとなる。

正直、面白くない。おそ松さんたち、6つ子の個性がよくわからないまま、恋愛映画風やハードボイルド風、過去にタイムスリップしたり、カイジ風のゲームの主催者や参加者になったり。コメディの要素はあるのかもしれないが、面白くない。劇中劇的な流れはあるが、よく意味がわからない。スノーマンファンしか見る価値はないだろう。

■ストーリー
松野家の6つ子、おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、トド松は20歳を過ぎても定職につかず、親の脛をかじるクズで童貞のクソニート。足を引っ張り合いながらも仲良くひとつ屋根の下で暮らしている。ある日、長男のおそ松は、ひょんなことからある老紳士(時価総額数十兆円の大企業アプリコッツのCEO!)と出会う。事故で亡くした息子と瓜二つのおそ松を養子にしたいという突拍子もない話が進む。

抜け駆けが許せない5人の弟たち。自分が養子にもらわれたいと他を蹴落とす骨肉の争いが勃発。そんな彼らの前に超重要そうな雰囲気を醸し出す黒ずくめの3人が現れ、物語は思いもよらぬ方向へと進んでいく。果たして、養子に選ばれ勝ち組の人生を送るのは誰なのか―

■感想
6つ子が成長したは良いが、いつまでも実家に寄生するクソニートという設定になっている。朝からパチンコ屋に並びだらだらとニート生活を続ける。そんな6つ子に超巨大企業のCEOの養子になるチャンスが訪れる。

そのチャンスを逃さないために6つ子はそれぞれ特徴を出すために独自の努力をする。最初は勉強を頑張ったりとまっとうな方法をとっているのだが、いつの間にか妄想の物語の世界に入り込んでしまう。べたべたの恋愛ドラマ風や、CIAのエージェントとなりスパイ活動をしてみたり。。まったく脈略がない。

カイジのような世界に入り込み、ひとりは主催者としての役割を演じたりする。そして、参加者の中のひとりになったりもする。妄想が激しすぎる。なぜそうなっているのかの説明がない。戦国時代にタイムスリップし用心棒として雇われたりもする。

この妄想が続く限り先にすすまないということで、物語の終わらせ屋が登場してくる。この3人もスノーマンのメンバーで6つ子と終わらせ屋でスノーマンが勢ぞろいということなのだろう。出演時間の濃淡はあるにせよ、ファンは満足なのだろう。

よくわからない物語は、わちゃわちゃしながら終わっていく。そして、肝心の養子の話も実写では実は6つ子は似ていなかったという根底を覆すような設定を取り込み終わっている。結局何が言いたいのか、どこが見るポイントなのかわからない。

スノーマンのファンが、それぞれのメンバーが活躍するのを楽しむための作品だろう。6つ子という設定を使い、主役級の人物を増やすことでまんべんなくファンを楽しませている。この無理やり感は違和感しかない。

ある意味、すさまじい作品だ。



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