オペレーション・フォーチュン
評価:3.5
■ヒトコト感想
ガイ・リッチー監督作品。ジェイソン・ステイサムがいつも通り凄腕のエージェントとして暴れまわる。ガイリッチー作品としての面白さに満ちている。エージェントフォーチュンをジェイソンステイサムが演じており、凄腕だが経費がかかるという設定だ。フォーチュンは金に執着があり、移動には高価なプライベートジェットと高級ワインが必須。敵対する組織やハリウッドスターを仲間に引き入れたりと、バラエティに富んだ展開となる。
最高なのは武器商人グレッグだ。グレッグをはめたのだが、最終的にはグレッグの武器商人としての恐ろしさが際立っている。天才ハッカーのサラやスナイパーのJJ。雇い主のネイサンなど強烈な個性のキャラばかりだ。
■ストーリー
英国諜報局MI6御用達の敏腕エージェント、オーソン・フォーチュンに下された新たなミッション。それは100億ドルで闇取引されるとてつもなくヤバいブツ=“ハンドル”を追跡・回収すること。フォーチュンはMI6のコーディネーター・ネイサンや、毒舌の天才ハッカー・サラ、新米スナイパーのJJという即席チームを率いて行動を開始する。能天気ハリウッドスターのダニーを無理矢理任務に巻き込み、億万長者の武器商人グレッグに大胆不敵に接近。次第に明らかになっていく巨大な陰謀を、フォーチュンたちは阻止できるのか?
■感想
謎のシステムである”ハンドル”を取り戻すためにネイサンが選んだのはフォーチュンだった。莫大な経費が掛かるが腕は良い。休暇中のフォーチュンをネイサンは尋ねるのだが、そこでのやり取りも最高だ。フォーチュンは凄腕エージェントであり、仲間のレベルも高いものを求める。
フォーチュンの邪魔をするのはネイサンのライバルだ。ここでハンドルを奪った武器承認のグレッグ、ネイサン、そのライバルと3すくみの状態となる。フォーチュンがグレッグに近づくためにハリウッドスターを脅したりと多種多様な手段をとるのが良い。
アクションは最高だ。フォーチュンの圧倒的な格闘能力はいつものジェイソンステイサムだ。シリアスなスパイアクションではない。どこかユーモアが組み込まれており、絶体絶命のピンチに陥ったとしてもフォーチュンたちは巧みに危機を脱している。
巨大な戦闘ヘリや大規模なカーアクションあり。ラスト間近ではグレッグが自分の力を示すために、指定の場所にミサイルを落としたりもする。自分が出し抜かれたと知ったグレッグは恐ろしい。にこやかな表情からは想像もできない怖いことをしてくる。
フォーチュンは目的を達成するのだが…。報酬と休暇をネイサンからもらうことになる。フォーチュンは凄腕エージェントではあるが、基本は自分本位だ。高級ワインや高い時計などに目がない。そして、いつまで休暇をとるかをネイサンと駆け引きしたりもする。
仕事人間ではないフォーチュンが、いざとなったら実力をはっきする。ガイリッチーらしい残酷描写は影を潜めている。ただ、どこか全体に漂うユーモアの雰囲気は安心して楽しむことができる。
ジェイソンステイサムとガイリッチーは良いコンビだ。